「その他 」の記事一覧(5 ページ目)|コラム|株式会社トランストラクチャ

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クワバラ、クワバラ | その他

クワバラ、クワバラ

 新型コロナの騒動は、のろのろと進んでいた「働き方改革」のアクセルを強く踏み込んだ。在宅勤務は、好むと好まざるとに関わらず広く普及し、定常化した。満員電車の揉み合いが無い快適さの代償に、業務妨害を企む子供たちとの熾烈な揉み合いを強いられる。それでも、会社から見ると、なあんだ、やればできるじゃないか、ということで、在宅勤務を標準の働き方に据え、この際、「働き方改革」をしっかり前に進めようと決心する会社が次々と現れてきた。  このようにして労働のスタイルが変わってくると、会社は新しい悩みを抱える。部下の働きぶりが見えないという悩みだ。つい数か月前には、管理職を集めた研修で、「部下の働きぶりをよく観察しなければ正しい評価はできませんよ」などと嘯いていたのに、「どうやって観察するの?」という問いに答えを失う。もはや仕事のプロセスは見えないから、アウトプットだけを見て評価しなければならないのだろうか。しかし、アウトプットの量や出来栄えなど、測定できない仕事もあるしなあ・・と悩みは尽きないのだ。  これまでの普通のマネジメントは、会社が良しとする行動を社員に求めてきた。それを立派に実行すれば褒美が与えられるし、さぼったり、いい加減にやったりすれば、罰が与えられる。こうしたマネジメントによって動かされる組織を仮に「規律組織」としよう。上長は常に部下の仕事ぶりを観察し、部下を指導し、望ましい行動をとるよう誘導する。社員は規律に反しないよう、常に会社や上長の意向を気にしながら業務に当たるというメカニズムだ。ワン・オン・ワンだとかコーチングだとかいろいろ配慮してくれるのは有難いが、つまるところ罰点を食らうのはご免蒙りたい。だから上長に求められるとおりの行動を取る。ふつうの組織だ。  さて、最先端のICTを駆使する在宅勤務組織に言わせれば、こんな「規律組織」はまどろっこしいものかも知れない。最先端のICTとは、「画像認証技術」、「ビッグデータ」、「AI」・・などというやつだ。もともと、AIというのは、Xというアウトプットの結果たる膨大なYの値を集めてきて、こんなXをインプットしたら、たぶんこんなYがアウトプットされるだろうと、帰納的に判断するのだそうだ。XとYの間の因果関係はブラックボックスだ。ウェブサイトで買い物をする人が検索する品目を大量に集めて分析すれば、ある品目をチェックしている人に「こんなのもありますよ」と興味の湧きそうな別の品物を勧めることができるということだ。    こんなことができるなら、在宅勤務する人の表情をPC内臓のカメラがいつも監視していて、画像認証技術で表情の動きを解析し、集中力が低下したというサインを見つけたときには部屋の照明とPCの電源を自動的に落とし、5分の休養を促す静かな音楽を流すようになるかも知れない。会話の音声と表情の動きからあまり買う気が無いと分析されたお客さんとのオンライン商談は、10分を過ぎると会社のサーバーが勝手にシャットダウンしてしまい、デジタルな趣の声が「コショウシマシタ。」とアナウンスするようになるかも知れない。  つまり、規則で人々を律する組織ではなく、ICTで人々の行動をコントロールする組織だ。「規律組織」に対して「自動制御組織」とでも呼ぼうか。  社員は自律的に努力し、自主的な判断で仕事を進める。上長はコーチとしての脇役だから、細かい指示も命令もしない、仕事の主役は最前線で働くオレだ!と、仕事をしている本人はそう信じている。だが、いつの間にか、知らないところで、AIが彼らの行動を詳細に監視し、照明を暗くしたり明るくしたりしながら、その行動をコントロールしている・・そんな時代の到来を、新型コロナが加速させているような気がする。クワバラ、クワバラ。

新しいスタイルへの対応 | その他

新しいスタイルへの対応

 ようやく、東京都の緊急事態宣言が解除された。安倍首相が「戦後最大の危機に直面している」と述べた日本経済も、徐々に歯車が回り始めていく中、多くの企業が頭を悩ませているのが「働き方の新しいスタイル」への対応であろう。  専門家会議の提言では、新規感染者数が限定的となった地域においても、再度感染が拡大する可能性があり、長丁場に備え、感染拡大を予防する新しい生活様式に移行していくことを求めている。厚生労働省の公表した「新しい生活様式」の実践例は、この専門家会議の提言を受け、「働き方の新しいスタイル」として、具体的に、テレワークやローテーション勤務、時差通勤、会議のオンライン化、名刺交換のオンライン化などの取り組みが挙げられている。  この「働き方の新しいスタイル」について、"コロナ前"の時点で、導入している企業と、全く導入していない(あるいは一部導入にとどまる)企業は、圧倒的に後者の方が多かっただろう。それが、この緊急事態宣言の間に、凄まじい勢いで導入が進んでいる。Zoom社によれば、昨年末に1,000万人程度だった1日あたりの会議参加者数は5月には3億人にまで急増したとのこと。ほんの2~3ヶ月前までは「オンライン飲み会」なる言葉がメディアを賑わすほどになるとはだれが想像しただろうか。  このような状況で、最大の課題は、単にリモートワークや会議のオンライン化を推し進めることではない。これまでに多くの企業が経験したことのない働き方に急速にシフトすると同時に、社員のモチベーションが高い状態を維持し、"コロナ前"と同等以上の成果を上げなければならない、ということにある。  特に、直接コミュニケーションの減少は大きな問題だ。社員の業務の遂行状況、健康、メンタルの状況について、相互に把握すること困難になることで、特定の人に負荷が集中してしまったり、逆に稼働が少ない社員が出てきたりする。また、働き方が変わる、ということは、必要とされるスキルやマインドも変わるということであり、それらが従業員のパフォーマンスに大きく影響する。従来のパフォーマンスを発揮することができなくなる社員も少なくないだろう。  少なくとも当面の間は、完全に"コロナ前"の働き方に戻ることはない。とすると、この新しい働き方のスタイルで、社員はモチベーションを高め、維持できる状態になければならない。状況が大きく変化した今だからこそ、モチベーションサーベイや360度診断といったツールを活用し、組織と個人の状況を正確に把握することが重要だ。能力を発揮する人材は、何によって動機づけられているのか、また逆に、パフォーマンスを発揮できない人はどのようなデモチベート要因があるのか、といった要因分析から見えてくるものは今後の施策展開の検討において、極めて重要なヒントとなる。  社員一人ひとりが持つ能力を発揮し、目標を達成できるモチベーションを維持し続けられる環境を提供することで組織の経営戦略が実現されることは、コロナの前も後も変わらない。いくら便利なシステムやサービスを導入し、環境だけを整えても、そこで働く人々のモチベーションが考慮されなければ、画竜点睛を欠くということになるだろう。

意味はいらない? | その他

意味はいらない?

  異動したばかりの部署で作業の引継ぎを受けている人(Aさん)が、教える人(Bさん)に質問している。 A:「この作業ってなんか無駄だなぁ。なんのためにやるのかなぁ。やる意味を教えてくれない?」 B:「えッ? 私もそのようにしろと言われてやってきたので、知りません」 A:「だってどう見ても意味ないじゃない。そう思わないの?」 B:「考えたこともありません」 A:「!?・・・・・」  「なんのための作業か」を知らぬまま作業するBさんの問題とは、あきらかにBさんの上司の問題である。作業の「目的」や「意味」を必ず教えることが「正しい業務指示」の鉄則だからだ。目的がわからなければ、やりきる意欲もでないし応用も効かない。そもそも、作業者に責任感や主体性を求めていないか、そのことに気づかない無能な上司ということである。  しかしそれ以上に不気味なのは、Bさん本人である。何のためにやるのか=目の前の仕事の意義や意味、を知らずして人は働けるものなのか。まず目的を語れ、というのが業務指示の鉄則だというのも、そもそも人は、「仕事の有意義感によって仕事に前向きに臨める」というコトワリが前提されているからなのだ。  報償や強制によらず人をやる気にさせる要因(=内発的動機づけ要因)の最たるものは、「仕事そのもの」といわれる。仕事自体の面白さや魅力だったり、社会や会社への貢献実感だったり、キャリアアップにつながるからモチベーションがあがる。要は自分の目の前の仕事に「意味」があればいい。たとえばモチベーション論でよく知られるハックマン=オルダムの5つの職務要件でいえば、 ①Skill Variety  ②Task identity  ③Task significance の3つが、「意味ある仕事」の条件だ(残りの2つは、④Autonomy ⑤Feedback)。  平たく言えば、 ①自分の複数のスキルが生かされると実感でき ②仕事の全貌がわかり、担当職務の位置づけを理解していて ③重要性 (社会にとっての、自社にとっての、自部門にとっての、あるいは協働する仲間達にとっての…)がわかっている。  とくに大事なのは、②Task identity。たとえ分業の一端を担っている単純作業だとしても、仕事の全体像と関連する他職務との関係のなかでアイデンティファイされることで、人は自分の職務の有意味感を得る。そもそも「大人」とは、自身の状況を意味づけ関係づけないと生きていけない事情があるから、このようなモデルが成立するのだ。  赤ん坊が外界の刺激にさらされていく中で、意味や関係のなかでモノゴトを秩序づける修練を積んでいくことが、人の精神発達=つまり大人になるメカニズムである。そのように大人、つまり社会的存在になった人は、なにごとにも、意味や関係を見出そうする。もはや、無意味には耐えられないはずなのである。  大人であるはずのBさんはしかし、自身の職務遂行に際して、職務の意味を必要としなかったということである。  さて、Bさんをやる気にさせるにはどうしたらよいか。もしかするとBさんは、社会性や共同性(=関係の中での意味づけ)をはぐくむよりも、自身への関心や自分の流儀に閉じがちな成長をしてきたのかもしれない。だとすると、彼をその気にさせるボタンは、むしろ自己完結性の強化にこそあるのかもしれない。  さきのハックマン=オルダムの説でいえば残りの二つ、④Autonomy ⑤Feedback、自律性と結果の確認である。自分のやり方で業務をすすめ、都度、結果がどうなったかがわかる――仕事の全貌や意義ではなく、切り取られた目の前の職務だけについて自分の流儀で結果を出せること。そうした自己完結的な業務遂行がBさんのモチベーションにつながるのではないか。  というのはまったくの仮説である。ただ、Bさんタイプはときに作業者として優秀で高いパフォーマンスを出したりもするから、なにか定石どおりではない業務指示でモチベートする必要があるはずだ。もしかすると、Bさんの上司は無能どころか、多様性を踏まえて、たとえばこのような仮説を実践する手練れの管理職なのかもしれない。

企業にも多様性を! | その他

企業にも多様性を!

近年、働き方のダイバーシティ(多様性)についての議論が活発になっています。生産年齢人口の減少に起因する労働力不足を解消するために、かつてはあまり主力としてみなされてこなかった高齢者、女性、外国人等を活用する必要性が高まり、地域限定社員や短時間勤務などの多様な働き方が整備されつつあります。最近は、副業・兼業、リモートワーク、定年廃止など、さらに広がりをみせています。労働者がそれぞれ自分に合った働き方を選択し、プライベートと両立しつつ、高い生産性を発揮できるとなれば、一連の風潮には全面的に賛成です。 さて、労働者の選択肢は、広がる一方、企業に目を向けるとどうでしょうか。 定年再雇用の義務化に始まり、残業時間の上限規制、同一労働同一賃金、と法改正が行われていますが、その対応に目を向けると、先進的な取り組みを行って失敗することを恐れ、他社の出足を伺いながら、結果的にどの企業も似たり寄ったりの人事管理になってきているように感じます。皮肉なことですが、労働者の多様性を実現するために、企業の個性は失われているのです。 過激な意見であることは承知で言いますが、 「残業はたっぷりあるけど、短期間で豊富な経験が積めるので、どこでも通用する人材になれます!」 「うちの会社の定年は40歳です。40歳以降は給与が下がり続けるので、それまでに社外で通用するスキルを身につけて次のキャリアを見つけてください。もちろん、それに必要な教育と支援は惜しみません!」 「我が社は、和を重視!評価で差をつけたくないので、評価制度はありません。」 などの少々尖った人事管理ポリシーを前面に押し出した個性的な企業が、もっとあっても良いのではないでしょうか。 (もちろん、法令は守った上が前提ですが…) 生物学の話ですが、多様な遺伝子を持つ集団は、環境変化に強く、絶滅するリスクが低いそうです。日本企業を一つの集団としてみれば、多様な企業が存在している方が、環境変化にも耐え、新たな進化を遂げることができるはずです。これまでの常識にとらわれない個性的な企業が、将来生き残るのかもしれません。多様性に富んだ企業と労働者が互いにベストマッチの相手を見つけ、双方がベストパフォーマンスを発揮することが、日本企業の活路を切り開くのではないでしょうか。 我々、人事コンサルタントも常識や過去の事例に頼らずに、「クライアント企業の発展にベストな人事制度とは何か?」を常に追い求める姿勢が不可欠です。 自戒の念も込めて。

なぜ緊急車両の通行妨害が起こるのか?  | その他

なぜ緊急車両の通行妨害が起こるのか? 

遠くからサイレンの音が近づいてくる。消防車だ。音が近くに来てなかなか遠ざからないと思ったら、細い道が太い道に合流するT字路の交差点で、交差点内の右折車が緊急車両の行く手を阻んでいた。消防車は何度もアナウンスで指示を出し、乗用車が少しずつ位置を変えてようやくできた隙間を縫って走り去った。長い信号一回分の時間が経過していた。 ドライバーであれば緊急車両を優先させるのは常識中の常識である。いったいなぜこのような誤った行動が引き起こされてしまうのだろうか。それを防ぐ手立てはあるのだろうか。 通行妨害が発生する理由については、調査を見つけることができなかったが、災害時の行動研究などを踏まえて3つの仮説を考えてみた。 ・視野狭窄の罠 周りが見えていない状態で、緊急車両が近づいているという聴覚による事実と、自分の進路に影響があるかもしれないという可能性が結びつかず、ぼーっとして何も考えずに交差点に進入してしまったのではないか。 ・正常化バイアスの罠  自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう心理的特性が正常化バイアスである。「まさか緊急車両がこの道にはこないだろう」「緊急車両が近づいているが、自分がわたるくらいの時間はあるだろう」などと甘く考えていたのではないか。 ・被害者心理の罠 右折したい自分が、法規通りに道路の左側によると、次の信号で右折できなくなり自分だけ遅れてしまうかもしれない。自分だけ損をするのは馬鹿らしいという一心で、前の車と同じ行動をとることだけに囚われて交差点に進入してしまったのではないか。 実はこの3つの仮説は、人・組織の課題の原因仮説として語られることも多い。 たとえば、社員が「組織間の壁がある」「閉塞感がある」という企業は、固定的な環境で社員が視野狭窄に陥っているかもしれない。 年々市場が縮小し、利益率が低下しているのに手が打てていない企業は、意思決定者が「自分が在籍している間は会社はつぶれない」という正常化バイアスに蝕まれているかもしれない。 社員のコミュニケーションが良くない企業は、組織全体に「自分ばかり頑張っているのに報われていない」という被害者意識が蔓延しているのかもしれない。 では、どうすればこれらの課題が解決するのだろうか。望ましくない行動そのものに対する罰則の厳格化は1つの方向だろう。多くの職場でも、「べからず集」は活用されている。しかし、緊急車両優先は「道路交通法」に定められているにも関わらず、妨害行動は発生してしまっている。禁止は根本的な解決に至るとは限らないのだ。 重要なのは、罰則などによる禁止よりもむしろ、望ましくない行動をとってしまう認知的・心理的な原因に対して手を打つことではないだろうか。加えて、望ましい行動をシンプルに、具体的に伝えることだ。いわば災害における避難訓練のように、何をすべきかを頭と体に叩き込んでおくのだ。 一律にルール化するのではなく、人の行動のプロセス、メカニズムを紐解き、そこに働きかけること。それこそが、複雑な人間の行動を望ましい方向に導く上での近道なのではないだろうか。 参考文献: ●“安全・危機管理に関する考察(その2 ) 一緊急時の人間行動特性-” 古 田 富 彦 「国際地域学研究 第6 号2003 年3 月 」https://ci.nii.ac.jp/naid/120005274751 ●“大災害時の避難行動“東京女子大学名誉教授 広瀬 弘忠 消防防災博物館 https://www.bousaihaku.com/dptopics/113/

小田原評定(ひょうじょう) | その他

小田原評定(ひょうじょう)

かつて小田原城主を務めていた北条氏直は、城外で敵であった豊臣秀吉軍が城を囲い、まさに小田原城を攻め落とそうとしていたのにもかかわらず、延々と城内の評定で対策の評議を行っていたと伝えられています。結局、城内での長引く評議の中、北条氏直は豊臣軍によって滅ぼされてしまったことから、小田原評定は「会議が長引いて、結論が出ず埒が明かないこと」を指す比喩として使われるようになりました。 現代の会社の会議や日常に関する相談ごとで、時間的に長引きながらも一向に埒が明かず、結論が出ないことがありますが、このような状況は小田原評定の典型的な例といえます。 会議が小田原評定になった場合、出席メンバーの心中はイライラやガッカリ、あるいは、またかといったものになってしまいます。会社の会議では、問題の解決や今後の計画など、結果や結論を急ぐ内容がほとんどです。そのような状態で会議が小田原評定であるのは、とてもストレスのかかることです。小田原評定で残るものは時間のロスとストレスだけかもしれません。 会議をするのに大事なのは事前準備とファシリテーションです。効率的な会議を実現するためには、まずその会議での目的を達成できるよう入念な事前準備が必要です。事前準備とは、会議の目的、情報の共有、参加者への宿題のお願いをしておくことです。 集まってから内容の説明するのではなく、すぐに議論が始められるような環境を整えておくのです。 参加者に目的を共有しておくことによって、会議終了時に「このゴールを目指す」という目的を共有したチームワークを発揮しやすくなります。さらに有意義な議論をするためには、必要な情報と会議の議題となる問題提起をしておくことが肝心です。 そうすれば単なる一般論ではなく、会議で決定したことを参加者が実施するにあたって解決すべき問題など、具体的な状況を踏まえて意見を出してくれるようになるはずです。 また、事前に「資料に目を通して議題に対する意見を持って会議に参加いただく」というような宿題を設けておけば、議論できずに会議が終わるという事態を避けることもできます。 このような事前準備を行っておけば、ファシリテーションもスムーズに行えます。 難しいのが、意見が出ない時に意見を出してもらうこと、また脱線した場合に本筋に議論を戻す会議進行です。目的や情報、そして問題提起の内容を共有しておけば話も脱線しづらくなり、宿題として意見を準備しているため、会議を停滞させず発散させ収束ができるのです。 小田原評定は、過去の歴史から生まれた言葉であるため、日本人には響くものがあります。 加えて、長く話し合っても結論が出るどころか、敵に打ちのめされてしまうという、やや皮肉めいたニュアンスがあるのも特徴です。 戦国時代と違い、現代社会はますます変化を遂げ、そのスピードを速めている中、こういった状況に陥らないよう会議の時間を最小限にして、有意義な会議のみを開けるようになれば、やるべきタスクにより多くの時間を割くことができるでしょう。 自社の会議が小田原評定になっていないか自問自答しながら、会議の在り方を再考してはどうでしょうか。

変わる評価 | その他

変わる評価

 社員の評価に問題のない企業はない。問題がないどころか、評価が全く機能していないなど極めて深刻な状態にある企業も少なくない。  近年日本企業の人事制度は、緩やかではあるが大きく方向を転換してきた。年功的処遇、終身雇用の制度から、実力、成果を重視する制度へと確実に変化している。今やどの企業でも、実力、成果で社員の処遇を決定することを、基本的な思想として普通に表明している。実力、成果を軸とすると、今までより理論的、体系的な仕組みが要求される。等級制度は、社員のレベルをより詳細に定義しなければならない。また労働市場に合わせて職種別に再編したり、等級の定義をより詳細化する傾向にある。また昇格だけでなく降格も普通の機能となってきた。実力で処遇するためには、実力に応じた等級にすることであるため、等級が上がる一方ではなく、エレベーター式の仕組みが求められるからである。給与制度では、等級が違えば月給に差をつけるような、階段状の月給が多くなった。賞与に関しては、成果を挙げたものに、さらにより多くの配分をする傾向にある。  実力、成果重視の制度を実際に機能させるためには、等級制度、給与制度が理論的、構造的に設計されている上で、評価制度が機能しなければならない。評価が甘い、実際の差を反映しないものであれば、制度の威力は発揮されないからである。この評価が機能している企業が実に数ないのだ。  適正な評価を行うために、今まで経営や人事は様々な手法でこの問題を解決しようとしてきた。代表的なものは、評価者研修である。評価を行う上司に評価に関する教育を行うものである。また二次評価などのように、上司が行った評価をそのまた上の上司が再チェックすることも多くの企業で実施されている。さらに評価表一枚一枚を会議体で検証するような取り組みも多い。絶対評価をやめ、相対順位で評価を決定する企業も一定数ある。結果としてみると、これらの手法は適正な評価を行うための決定打ではなかったということだ。上記の手法は、一部は一時的な効果にとどまり、一部は効果があるが実施の負荷が高すぎるなど課題が残り本質的な解決にならない。  長期雇用で職場内のチームワークを重視する組織体で、上司は部下にストレートな評価が困難である。どうしても甘い評価になったり、差をつけない評価になってしまう。利害関係のある、上司から部下への評価を適正にする努力は実を結ばないということだ。最近はこの問題を解決するために、多面評価と外部評価を用いる企業が現れ始めた。上司だけでなく、多くの関係者の評価のほうが組織内では正しい評価ではないかということである。外部評価は主に管理職などの管理能力を外部の専門家が判定するというものである。社内の衆目の評価と外部視点での実力評価で判定するというものである。たしかにこの手法は解決しなければならない課題はあるが、今までの手法と比較にならない決定的な解決策になる可能性を持っている。評価が機能しない限り人事制度が当初の目的を達しない。評価を機能させるためには、何度も失敗してきた手法を捨て、新たな解決策を模索する必要があるのではないか。 以上

間違いだらけの女性活躍推進 | その他

間違いだらけの女性活躍推進

小学生の子を持つ筆者の周りのワーキングマザーたちに異変が起きている。赤ちゃんの頃から保育園に預けて働き、寝る間を削って雇用やキャリアを維持してきたワーキングマザーが、一人また一人と転職や非正規への転身を果たしているのだ。個人としてはハッピーでも、勤めていた会社としては、ようやく本格的に活躍してもらえると思った矢先に退職されてしまった格好である。なぜこのようなことが起こっているのか、そして避ける手立てはどこにあるのだろうか。 全体を俯瞰してみれば、平成28年4月の女性活躍推進法の施行以来、日本の女性活躍推進は順調に進んでいるように見える。『男女共同参画白書(概要版) 平成30年版』※によれば、生産年齢人口の就業率は女性25~44歳で74.3%、前年比1.6ポイント上昇。出産を契機に女性が退職するいわゆる「M字カーブ」の底も浅くなっており、産んでも辞めない傾向が強まっている。一方で、管理的職業従事者に占める女性の割合は,平成29年においては13.2%であり,諸外国と比べて低い水準となっている。 「就業」という観点からみれば好調だが、「活躍」にはまだまだ課題があるという状態である。冒頭のワーキングマザーたちがその例だ。一体「活躍」の何が課題なのか。彼女たちのコメントから見えるのは、1つには昇格プレッシャーだ。 「管理職になるようしつこく言われて会社を辞めた。ここで会社の言う通り昇格したとしても私にはとても無理だと思ったら、居づらくなってしまった」(金融業・正社員) 管理職になりたくないという声は、女性に限らず、中堅社員でも、専門性の高い職種でもよくある話だ。管理職昇格はモチベーションにはならない。では何で動くのか。それは「やりたい」と気持ちが動くかどうかだ。 「ずっとやりたかった仕事のアルバイトからスタートすることにした。正社員は、残業20時間できますか?と言われてあきらめたけど、とにかく始めてみる」(代理店・正社員) 「やりたい」と思えば、すごいエネルギーが生まれるものだ。女性管理職を増やしたい、男性と同等にチャンスを与えるので応えてほしい、というオファーは、しょせん会社の論理である。会社の論理そのままで、ワーキングマザーだけに変われと言うのは大きな間違いだ。 多くのワーキングマザーは、子どものケアや家事など家庭のさまざまな役割を、「私しかできないこと」という諦めと責任感で引き受けている。会社が仕事に向けて彼女たちの“気持ちを動かす”には、彼女たちが抱えている「私しかできないこと」リストの上位に仕事を位置付けるしかない。が、組織とは本来、だれでも代替できるように仕事を管理するものだから、「私にしかできない仕事」は基本ない。だから「私がやりたい」という気持ちがものすごく強く持てないと、リストの上位には食い込めない。 とすれば女性活躍推進として会社が取り組むべきは、「やりたい」という気持ちを育てるよう、仕事と職場を変えることだ。スモールステップで自分のアイデアを実現する機会を増やす、そういった活動を評価するのは一案だろう。 ワーキングマザーの「やりたい」を引き出せたとき、あなたの会社はすべての社員にとって、「やりたい」を感じられる組織に近づいているに違いない。 ※『男女共同参画白書(概要版) 平成30年版』 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/18-2/dl/gaikyou.pdf

インフルエンザとエレベーター | その他

インフルエンザとエレベーター

仮にあなたが病院を訪れ、「熱があって、のどが痛くて、鼻も詰まり気味で…」と話したところ、医師から「熱には解熱剤、のどには抗炎症剤、あと鼻づまり改善薬をそれぞれ処方しておきますね」と言われたら、どう感じるでしょうか? 私だったら不満ですし、不安を覚えます。 なぜなら「対症療法の羅列」で、「総合的な診断」がされていないからです。 いろいろな問題症状を伝えたけれど、総合的な診断の結果、風邪なのか、インフルエンザなのかなどについて伝えてもらえていません。そして、個別症状の解消を試みても、本質的な問題(真因)の解決には至らないことが想像できます。 それどころか、良かれと思って、「モグラたたき」のように対症療法を繰り返している間に、場合によっては、深刻な病気が進行してしまう可能性も否めません。 「そんな医師はいないよ」という声が聞こえてきそうですが…あなたの会社では、「問題症状をリスト化し、それらに対して1:1の解決策を検討する」という手法を用いていないでしょうか? 続けて、有名なエレベーターの話を見ていきましょう。 あなたが所有するオフィスビルで、「エレベーターの待ち時間が長い」という苦情が出ているとします。あなたは、この話をどう捉え、どんな解決策を打ち出すでしょうか? よく出てくる案としては、「エレベーターをスピードの速いものに替える」や「特定の部品やプログラムを高品質なものに替える」といったものがあります。 しかし、優れた成功例として紹介されるのは、「エレベーターの横に鏡を取り付けたら、苦情が格段に減った」という話です。 何が違うか、お気づきになったでしょうか。 「エレベーターの待ち時間が長い」という苦情(問題症状)を聞いて、問題は「エレベーターが来るまでの物理的時間が長い」ことだと捉えると、「エレベーターのスピードを速める」という解決策が出てきます。 一方、同じ苦情を聞いて、問題は「エレベーターが来るまでの心理的時間、手持ち無沙汰で気まずい時間が長い」ことだと捉えると、「エレベーターに乗るまでの時間を、身だしなみのチェックなどに使ってもらうために、鏡を用意してあげてはどうか」という解決策が出てくるというわけです。 あるいは、同じ苦情を聞いて、「エレベーターの需要ピークが集中すること」が問題だと捉えれば、「昼食休憩の時間帯をずらす」といった解決策も出てきます。 冒頭の話では、「システム思考*で真因を捉えて、その解決に取り組みましょう」とお伝えしていました。 他方、エレベーターの話は、「私たちが本当に解決すべき問題は何なのか?それより、もっと良い問題は無いのか?」(真因が1つとは限らない。その事象を、どんな視点から捉えることを選ぶのか?)と考えることも非常に有効であるという内容でした。 私たちは、「短い時間で成果を出す、すぐに行動する」ことを求められ、「解決すべきはその問題なのか?」について吟味する手間を省きがちになってきているのではないかと感じています。 「人手不足だから採用に力を入れよう」、「評価面談が下手だからフィードバック研修をやろう」など、いろいろな話を聞きますが…それが、貴社にとって本当に取り組むべき施策なのか、是非検討なさってみてください。 *システム思考 ここでは、「さまざまな要素の複雑なつながりをシステムとして捉え、構造の全体像を俯瞰し、その複雑な挙動を理解して、システムそのものの改善を図るものの見方」を指しています。

招聘 | その他

招聘

 「私は顔認証技術の研究において誰にも引けを取らない。私の能力を最大限に活かせるポジションを、貴社は提供できるのか。」  東京の理系大学院で研究活動を行う留学生たちが企業に投げかけるのは、こんな質問だ。昨年、年の瀬が押し迫るころに某大学が主催した、中国企業による中国人留学生向けの合同就職説明会での風景である。いま、中国企業は、外国に留学している学生の中から優秀人材を掘り起こそうと、非常にフットワークの良い採用活動を展開している。  学生からの質問に対する企業側の反応も、日本の合同説明会とはやや様子が異なる。 「当社のAI開発技術は世界でトップクラス、君の顔認証技術研究は必ず当社の戦略に役立つでしょう。CV(履歴書)は持ってきましたか。具体的な条件の話をしましょう。」 「当社が求める人材は、あなたのプロフィールとは異なります。あなたの時間を無駄にしてはいけません。他の会社のブースを訪ねてみてください。」  試みに、採用担当者のひとりに尋ねた。貴社はいったい何年間、この学生を雇用しようと思うのか。返ってきた答えは、「長く勤めてもらおうと思っている。長ければ長いほどよい。4年でも5年でも・・。」我が国の雇用慣習に比べると、ダイナミクスが違う。  日本企業の新卒採用では、周知のとおり、終身雇用を前提とする採用が主流である。終身雇用は、新卒学生の40年あまりのキャリアにコミットするということだ。定年退職者が会社を去り、新卒社員を迎える、それ以外の新陳代謝は限られる。晴天に霹靂を聞くような経済環境変化に見舞われようが、雪崩のような技術革新が起ころうが、同じメンバーで何とかやっていかなければならない。だから、日本の企業では入社後に仲間とうまくやっていける能力を重要視する。面接官が最も重要だと考えるチェックポイントは「コミュニケーション能力」だそうだ。  グローバルな競争に勝ち抜くためには、雇用に関するこうした考え方を変えて行かざるを得ないだろう。各企業の成長段階に合わせて、必要なタイプの人材を過不足無く雇用することが重要課題になってくる。人材が不足すれば競争力を作れない。必要でない人材を抱えれば次の成長への投資余力を稼げない。おまけに、肝心の人材要件が、技術の進歩や社会の変化によって目まぐるしく変わっていく。需要と供給の交点で雇用が決まる「市場型」の雇用システムが主流を占める時代は、私たちが想像するより早いスピードで訪れるのではないかと想像する。このような時代を見据えて、活発な新陳代謝を前提とした人事施策を取り入れていく覚悟が不可欠だ。  就中、新卒採用活動においては、大きな変化が求められる。有名大学の卒業生ならばおよそ質が確保されているからと、できるだけ偏差値の高い大学に広く募集をかけて、コミュニケーション能力で絞り込み、相対的に良さそうな学生をとりあえず採用する。あとは会社の教育システムとOJTに任せる。こんなやり方では、きっと立ち行かない。  まずは、「長期的な」という枕詞の後にあやふやな人材像をイメージすることを止め、短期・中期的視点での具体的な能力要件を定義する。そして、あらゆる手段を講じてピンポイントの人材を探しに行き、絶対的にマッチする人材を発掘する。そういった姿勢が必要な時代がやってくるだろう。  中国企業による留学生向け会社説明会は、盛況のうちに終わった。某先進IT企業の採用担当者は、「いつでも東京に足を運びます。次の機会にも必ず声をかけてください。」と、流ちょうな日本語で言い残した。中国語で「雇用」のことを「招聘」というのだそうだ。

チームとしての経営力 | その他

チームとしての経営力

 経営人材育成の取り組みが増えている。  ともすれば、役員=従業員のアガリ、であって、明確な役員登用基準や育成施策がない場合も少なくなかったが、それではVUCA時代の経営として心もとない。ときに痛い目にあった登用の失敗を避け、今後の経営をリードしうる経営人材を計画的に作り出していくには、役員要件をはっきりさせ、そのあるなしを客観的に見極めることが不可欠だと、多くの企業で痛感されている状況がその背景にある。  その方法としては、「今までではなく今後」の自社の役員に求められるスキルや経験が、何かを検討し要件として定義し、アセスメントセンター方式や360度診断、適性診断等複数の測定手法と経歴管理(≒タレントマネジメント)をもちいて、直近の役員登用だけでなく、中長期的な役員輩出の仕組み(=リーダーシップ・パイプライン)をつくるというのが常套的である。ここで大事なことは、定めた役員要件をすべて満たすことが登用の条件ではないということだ。異なる強みを持った人材が集まる経営チームであることこそが、強い経営力なのである。  経営情報の開示がすすむ海外では、経営陣のスキルマップが自社のウェブサイトで公開されている。つまり、役員ひとりひとりの強みの違いが一覧できるようになっているのだ。日本ではまだその例は少ないが、何社かは、それぞれに特徴のある役員スキルマップが掲載されている。共通するのは、ファイナンスやマーケティングといった経営リテラシー領域別の強みだけではなく、能力や資質の項目でもマーキングがされていることだ。  例えば、ある企業では、リテラシーとしての得意分野に加えて、マネジメントスキル、資質・姿勢、さらには行動特性といったカテゴリーでマッピングされている。資質面の項目は、「忍耐性・持久力」、「柔軟性・適応力」、「活動性・指導力」など5項目、興味深いのは行動特性の項目で、「インスピレーション」、「シンキング」、「フィーリング」、「プラティカル」の4項目。これら項目で、社長以下全経営陣のスキルマップがつくられているのだ。ここには、自社はどのような経営チームであるべきかという思想と実態が、要件項目とバランスの両面から示されている。  「チームとしての経営力」をゴールとするリーダーシップ・パイプラインでは、各階層の昇格に際して「総合点」以上に、個別の「強み」の把握がポイントになる。「弱み」の克服は重要ではあるが、強みをより強くする育成こそが求められる。弱みをなくし個人としてバランスの取れた経営人材候補よりも、むしろ突出した強みや明確な思考や行動の特性を有する人材をはっきりと把握し、どう育成するかが問われることになる。  最終的にチームとしてのバランスさえ取れていればよく、個々がとんがった強みをもつ異質人材の集まりは、イノベーションが生まれる創発の場たりうる条件でもあるからだ。VUCA環境下で求められる状況適応力の高い組織とは、多様性を内部に持たねばならないともいわれる。「チームとしての経営力」とは、防衛的ではないもっとも攻撃的なダイバーシティマネジメント施策として、最初に実践すべきことともいえるかもしれない。

隗(かい)より始めよ | その他

隗(かい)より始めよ

経営者や管理職は日々難しい判断と行動を求められているため、それをアシストしてくれる部下をうまく育てていかなければなりません。ただ、部下が全員経営について論じていいのかというとそうではありません。それぞれに見合った役割を与えることが必要です。 たとえば、新規開発をやっていく部門であれば、今までの常識では思いつかないような閃きが仕事につながってくるだろうし、事務部門であればミスなく迅速に仕事をすることが求められます。つまり、柔軟な発想を持ってプランニングをする部下が必要であると同時に、地道であっても仕事をキチンとこなし続ける部下も必要なのです。 AI人材とかベンチャー気質とか様々なスキルが言われていますが、そういう優れた能力を持っている人材は実際にはほんの一握りでしょう。大抵はコツコツと仕事を進め、成果を出すという人です。そういう人がいなければ実際のところ会社は回らないのです。 組織をトータルで見て、経営にとって必要なスキルは何なのか、そのスキルを持った人にどういうことをやってもらえばいいのか、ということを決めるのはトップの判断です。 「能力発揮による評価」という評価軸がありますが、それは会社にとって独創的な人材が何パーセント必要か、地道な仕事をする人材が何パーセント必要かを考えてそれぞれに見合った評価を実施することが求められます。独創的な仕事で成果を出しているか、地道な仕事をキチンとこなしているか、それぞれの人にそれぞれの能力を測る物差しが必要ということです。 最近の若手社員は、仕事は楽しんでやりたいとか、自己実現をしたいとかがベースにあり、その望みがかなわないのであれば会社をあっさりと辞めてしまうほど、その物差しは重要なものになっています。こういった社員をどう使っていくか、組織管理において経営トップや管理職は一層考えなければなりません。それぞれの個性に対して、どのような要求をするのか、どう育成していくのか。そのために会社はどの方向へ進んでいくのか、何を目的とし、何を理想とするのかを明確にしていく必要があります。いわゆる企業のビジョン、グランドデザインが不可欠ということです。漫然と能力評価といってもコンセプトがなければ重みがありません。 企業の経営計画の達成と成長は、経営に必要とされるスキルを保有する人材が必要なだけ配置され、かつ継続的に生み出す仕組みであること、そして人材が期待される行動や意識をもって活躍・成長し続けることによって実現できるのです。「隗(かい)より始めよ」というようにトップから始めないと成長はできないでしょうし、魅力ある会社にはなれないのです。 以上                                          隗(かい)より始めよ 〔「戦国策燕策」にある郭隗(かくかい)の故事。隗が燕の昭王に、賢臣を求めるならまず自分のようなつまらない者を登用せよ、そうすれば賢臣が次々に集まって来るだろうと言ったことから〕 1)遠大な事をするには、手近なことから始めよ。 2)転じて、事を始めるには、まず自分自身が着手せよ。 三省堂 大辞林 第三版より