合理的・構造的アプローチで企業人事を進化させる
コンサルティングファーム

コラムを読んだら投票を! コラムの最後にフィードバック欄がございます。ぜひご協力ください。

褒める文化がもっとあってもいい

執筆者: 久保倉 和義 人材育成

 これまでのビジネス経験から、褒め上手な人は部下を育てることが上手く、かつ真の信頼関係構築に長けています。一方、褒め下手の人の下で部下は育たないと強く思っています。最近、褒め上手な人に出会わないなとふと思い、褒める文化ってもっとあっていいと思いながらキーボードを打っています。自分自身も褒められて伸ばされたと感じていますし、若い世代の人を育成するには「褒めて伸ばす」がしっくりきます。

 組織の中で働く以上、人間関係を円滑にするためのコミュニケーションは欠かせません。部下の指導や同僚とのやり取りのなかで、「褒めて伸ばす」というキーワードがあります。当社が提供している「360度診断」においても「褒めて伸ばす」の設問が存在します。
 「褒め言葉の3S」というものもあります。「すごいね」「さすがだね」「すばらしいね」の「3S」です。「褒める」「褒めて伸ばす」のワードが注目されることを個人的に願っています。

 褒めるだけで部下が成長したら苦労しないと言う人もいるでしょう(当たり前ですが褒めるだけで成長などあり得ない)。ANAグループでは、互いの仕事のよいところを見つけたら、それをカードに記入して本人に手渡す「Good Job Card」を推進し、褒める文化を醸成していると聞いたことがあます。2001年から始められて、全社に浸透するまでには5年程の時間が必要だったようです。

 「褒める文化」について、肯定派・否定派、どちらですか?私はもちろん肯定派です。誰かに褒められることにより、脳内神経伝達物質であるドーパミンが分泌され、意欲が高まることはよく知られていることです。多くの人が、恋愛・家族・子育ての中で、「褒める」ことを自然に、または意識的に行っている(きた)はずですが、仕事になると「褒め上手」な人は少ないと感じてしまいます。

 管理職に「褒めて伸ばす」とのミッションを与えたとしても、褒める習慣がない人には難しいことかもしれません。前述のとおり、私は、褒め上手な人は人を育てることが上手いと強く思っています。採用が厳しくなっている中、自社内での人材育成は必至です。ANAグループのように「褒める文化」の醸成を考えることは、企業にとってプラスしかないと思います。こんな事と感じてしまうかもしれませんが、「褒める文化」には否定や拒絶とは真逆なため、今流行りの心理的安全性にも繋がるはずです。

 最後に、部下を育てることが上手と思われる人の何気ない行動を2つ紹介。
・なかなか仕事内容で褒めることができない相手に対しては、「いつもありがとう」「いつも助かっているよ」と伝えている<「アクノリッジメント」(存在承認)>。
・挨拶にプラス一言を上手く使える。朝であれば、「おはようプラス(例)昨日の提案GOODだ
ったよ」。挨拶ひとつで相手の印象は変わります。

以上

コラムを読んだら投票を!

コラムをお読みいただきありがとうございます。 今後、さらに興味深いコラムの提供やセミナーテーマの参考とさせていただきますので、ご感想の選択をお願い致します。
※投票いただくと、これまでの感想をグラフで見ることができます。

このコラムの評価

投票いただくとこのコラムの評価が表示されます。

このコラムの平均評価

このコラムの平均評価

このコラムの平均評価

ご投票ありがとうございました。他のコラムも是非ご覧ください。

このコラムの感想

  • 大変つまらない:
  • つまらない:
  • ふつう:
  • 興味深い:
  • 大変興味深い:

プロフィール

久保倉 和義 (くぼくら かずよし)

シニアマネージャー

大学卒業後、大手通信会社にて、営業企画・広告宣伝・経営企画部門などに携わる。その後35歳で退職し起業参画。資本政策、事業戦略、マーケティング戦略をはじめ、MBO(management buyout)など、ベンチャー経営全般を経験。当社に入社後は、マーケティング部門に所属し、営業、セールスプロモーションを主体とした業務に従事。

執筆者のコラム一覧はこちら

おすすめのサービス

TOPICS