人事制度の改定
業界・業種 | 製薬メーカー |
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実施期間 | 約1年(人事制度設計・新制度導入支援) |
課題・提案
国内市場のシュリンク、医薬関連法律の改正などにより、国内での成長よりも海外での成長を重視した人材輩出が求められていた。他方、高齢化し、管理職余剰が発生しており、中長期では管理職不足のリスクも抱えていた。管理職には、厳選したマネジメント素養の高い人材に対して、マネジメント教育の投資を行い、高いマネジメントレベルの人材輩出を行える仕組みを構築。また、余剰年齢層をターゲットに、早期退職を毎年行い、段階的な人員構成・等級構成の適正化の施策も講じた。
支援や結果
1.等級制度
現在のコア業務を担う総合人材群のうち、実務に習熟し、高いレベルで実務遂行を行うことで経営貢献をする人財を生み出すコースを新たに設定した。
- 極めて高い専門性(研究・IT等)を持つ人財が専門性を追求するキャリアの構築ができる専門職制度に見直しを行った。
- 適正な人員構成・人件費を実現するため、管理職人数、および管理職を目指す必要人数にもとづき、人財管理を行う仕組みとした。
- 次世代経営人財、管理職人財については、人財を識別したうえで、管理職手前段階でローテーションを行い、人財育成の強化を行った。
2.賃金制度
給与水準は、現行水準を維持するものの、コース転換等が発生することも考慮し、コース間、等級間のバランスを考慮した設計を行った。
- 新卒採用水準は採用競争力のため、アップさせる。
- マネジメントコースは水準は変えないが、同じ役割であれば同じ役職給とする
- スペシャリストコースは魅力ある水準となるマネジメントコースと同等にする
グローバル職群は役割や成果に対して報いていくため、年功要素の本人給を廃止。
成果に対して報いる仕組みを強化するため、賞与については、業績との連動性を強化。
3.評価制度
評価制度体系の見直し
- 職能行動評価は昇給昇格へ、成果評価は賞与に反映させる仕組みとする。
- プロフェッショナルのレベルを測定するため、職群別等級別職種別の評価項目を設定する。
成果評価の見直し
- 新たな評価指標や、評価方法を見直す。
評価会議の実施による評価品質の向上
- 評価の甘辛を正す評価会議を評価運営に組み込み、社員の能力・実績と評価の整合性を向上させる。