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専門人材の定着率向上を実現する人事ポリシー策定

専門人材の定着率向上を実現する人事ポリシー策定 | 人事ポリシー策定
業界・業種 情報通信業
社員規模 99名未満
実施期間 4ヵ月

課題・提案

クライアント企業は、グローバルネットワークに強みを持つマーケティングリサーチ会社です。日本文化を理解し日本語を話せる外国人材が多数在籍しているため、特にアウトバウンド調査に実績があります。
バイリンガルの専門スタッフは希少価値が高く、競争優位の源泉であるにもかかわらず、直近では人材流出が続いていました。バイリンガル人材が定着できなければ、企業成長に大きな影響を及ぼします。そこでまず、「なぜ離職が起きているのか」を分析し、根本的な課題解決につながる人事ポリシー策定を目指しました。

支援や結果

  1. アプローチ

人事ポリシーは、企業理念や企業文化、他社事例、現状把握などを踏まえて策定します。現状把握としては、社員へのインタビューと報酬分析を行いました。よい企業文化を生かしながら、問題点を解決するために、新しい人事ポリシーを策定します。策定した人事ポリシーに基づいて、人事制度・運用の仕組み作り、導入・運用開始へと進みます。

  1. 現状把握
  • インタビュー

企業文化は、言語化されていなくても、どの会社にもあるものです。「価値観と信念」「行動規範と習慣」「リーダーシップスタイル」「コミュニケーションスタイル」の4つの視点から、インタビューを行い、もともとの企業文化(カルチャー)や改善点を明らかにしていきました。

クライアント企業では、自由度の高い職場文化や助け合いの風土が強みである一方、部門間連携の弱さやキャリア・報酬ルールの不明確さ、教育体制の不足などが明らかになりました。

  • 報酬分析

並行して報酬分析も実施し、同業他社との外部競争性、職務やスキルに基づく内部公平性の両面から比較・評価を行いました。

結果、報酬レンジが市場水準より低めに設定されていることと、報酬額が等級で想定されるレンジを超えて支給されている社員が見られ、内部公平性が損なわれていることがわかりました。
下記は、クライアント企業の等級ごとの給与水準を同業他社と階層ごとに比較したグラフです。0%よりも下に伸びているほど、外部水準との乖離があることを示しています。

下記は、現行の人事制度が想定する等級ごとの給与帯を黄色で網掛けし、既存社員の分布を見たものです。
制度の想定を超えて、高い報酬を得ている社員が若干名おり、社内公平性を欠いていることがわかります。
 

  1. 問題課題から人事ポリシー策定

得られた分析結果をもとに、当社は「一貫性」「透明性」「公平性」の三つを柱とする新たな人事ポリシーを策定しました。まず「一貫性」については、企業文化を維持しつつ採用から評価、育成、昇進に至るまで全プロセスを連動させる設計を提案。次に「透明性」では、制度設計の意図や運用ルールを社員にわかりやすく開示し、定期的な説明会やFAQの整備によって理解促進を図る仕組みを整えました。そして「公平性」に関しては、性別・年齢・国籍を問わず能力とパフォーマンスを基準に評価・処遇を行う制度を構築し、等級ごとの報酬レンジを見直すことで真の機会均等を実現できるようにしました。

  1. 制度設計と運用フェーズ

ポリシー策定後は、等級・職務定義の詳細設計、報酬レンジの再設定、評価基準および昇格ルールの文書化を行い、管理職向けの評価者研修を実施しました。運用開始後は月次での進捗モニタリングと現場ヒアリングを継続し、不足点や運用上の齟齬を即座にフィードバックして改善を図っています。

 

特に報酬については、内部公平性と外部競争性の両面から、等級ごとの報酬レンジ一新することとしました。

バイリンガル人材など、希少な専門スタッフの定着は、企業競争力を大きく左右しますが、一朝一夕では改善できない問題です。当社では、「現状把握→課題整理→ポリシー策定→制度設計→運用改善」の一気通貫支援を通じて、企業文化を活かしながら定着率と多様性を両立させる人事制度を構築します。

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