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能力を発揮できるか?

執筆者: 南城 三四郎 人事管理

 面接では非常に好印象だったが、実際に仕事をしてみると、どうも期待していたような成果が挙げられない、ということがある。
自社に適した人材か否かを大抵は複数の面接を経て評価しているにも関わらず、なぜこのような期待値とのずれが生じるのか?

 面接官が応募者の情報を十分に引き出すことができなかった、応募者のプレゼン能力が高く自社が望む能力を有しているように見えてしまった、など、様々な理由があるだろうが、
そもそも、人がある能力を発揮する、という際に、その能力の発揮度合いは環境に依存する、という特性があることを理解しておく必要がある。

 例えば、何年も活躍をしていた一流のサッカー選手がチームを移籍したら、その実力を発揮できず、ベンチ要員になってしまう、ということがある。チームの戦略やメンバーとのコミュニケーション、チームの中での自分の立ち位置などが異なることで、本来の能力を発揮できなくなるのである。

 人の能力は、置かれている環境などの特定の状況の中で習得し、その状況の中で発揮される。一言でリーダーシップ能力といっても、プロジェクトチームか、部門全体か、それとも会社全体でのリーダーシップなのか、どの階層で能力を発揮してきたのか、によって異なるのである。プロジェクトチームでリーダーシップを発揮してきた人物を、リーダーシップ能力があるから、と言って、部門長にしてみたら必ずしも優れたリーダーシップを発揮できるとは限らない、ということはイメージできるだろう。

 人の能力発揮の特性として、このような環境依存性がある以上、面接や筆記テスト、適正診断だけでなく、実際にその人材が自社で業務を行う際に、必要としている能力を必要なレベルで発揮できるかどうかを見極める必要がある。そのための手法としてインバスケット演習は効果的である。

 インバスケット演習は多数の案件を限られた時間内でどのように処理するか、そのプロセスと処理内容を解析することで、意思決定能力、業務管理能力などを評価するもので、主に管理職登用、昇進昇格試験などで用いられるが、演習を自社の環境に合わせてカスタマイズすれば、採用の応募者が自社の環境でどのように能力を発揮できるか、実際に採用する前に、実際に近い形で能力発揮の度合いを見ることができるのである。

 ちなみに、能力の環境依存性は必ずしもネガティブな方向に作用するとは限らない。これまであまり能力を発揮できていなかった人材が会社やチームが変わることで思いもよらない力を発揮する、というケースもある。
自社の各階層で人材アセスメントを定期的に実施することで、人材の能力特性を把握し、会社全体の能力開発の課題を明確化することができるだろう。

 最後に宣伝だが、トランストラクチャは、この7月にWeb上で実施できるインバスケット演習サービス「スマートアセスメント」をリリースした。従来の紙面演習と比較して、診断対象者が集合する必要がなくなり、実施しやすくなったこと、紙面演習では評価できなかった回答を記述するまでのプロセスを操作ログから診ることができるなど、従来のサービスと比較してメリットが多くある。是非、活用をご検討いただきたい。

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プロフィール

南城 三四郎 (なんじょう さんしろう)

シニアマネージャー

大学卒業後、建設系専修学校にて、都市計画、情報処理関連学科の教員として、講義、学生指導を行う。その後、IT企業にてサーバー、ネットワークの保守・運用業務のほか、スマートフォンアプリ、Webサービスの企画、開発を担当するとともに、人材育成担当マネージャーとして社員教育に従事した後、現職。

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