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働き方改革のKPI

執筆者: 林 明文 人事管理

 働き方を変えることが注目を浴びている。働き方を変えることで現在よりより高いパフォーマンスを追求するというものだ。さまざまな企業で行われているこの改革は、単に残業時間の短縮といったものから、特定の働き手のパフォーマンスやモチベーション改善などその施策の範囲は広い。働き方改革の目的や施策の範囲が広く便利に使える反面、あいまいな印象を受ける。この改革によって企業や働く側が得られるメリットをもっと整理する必要があるだろう。
 働き方改革は4つの目的があるだろう。一つは生産性向上である。働き方を変えることでより多くの付加価値が生み出されるというものだ。そのためには現在の生産性を数字で把握しなければならない。生産性の数字がどの程度改善したかが改革の果実であるからである。数字に依拠していない生産性改善の多くは超過勤務時間の短縮が限界であろう。
 2番目にモチベーションや退職率の改善だ。エンプロイアビリティーの向上とも言える。例えば職場に定時に出退勤する必要のない業務などを在宅勤務を認めるようなものである。通勤時間が短縮され、また個人の都合のよい時間に執務ができることによって、モチベーションが上がり、自己都合退職が減少することが望める。
 次にコストである。働き方改革をして結果コストが大幅に増加することは経営は望まない。会議をWebで行えば移動時間や交通費などが抑制される。在宅勤務にすればオフィスコストが減少する。最も原則的なことを言えば、職務に合った給与にすることも含まれるだろう。管理職待遇であっても管理職ポストに就いていない社員は割高な人件費となっている。適正な人件費とすることもこの改革の中に含まれる。
 4番目は競争力である。改革を行うことによって、企業の競争優位性が向上することである。必要な情報を適時に得て、コラボレーションを促進することによって、企業の競争力が増すことになる。そのためにはコミュニケーションの在り方をより効果的効率的にすることが求められる。新たなサービスの創造や競争力の差別化は、多くの有用な情報を適時得るインフラがあって機能する。生産性向上以上に企業の創造性や革新性を高めることも視野に入れるべきであろう。
 働き方改革はこの4つの指標で自社を測定することによって、その方向性や施策が決定される。その結果働き方改革の施策は実に広範囲でありユニークなものになるだろう。人事制度改革なども、大きくはこの改革の中に含まれるものである。働き方改革の目的や効果がはっきりしない例が散見される。働き方改革が掛け声だけで終わってしまわないように、まずは正確な分析が必須である。
以上

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プロフィール

林 明文 (はやし あきふみ)

会長

青山学院大学経済学部卒業。 トーマツコンサルティング株式会社に入社し、人事コンサルティング部門シニアマネージャーとして 数多くの組織、人事、リストラクチャリングのコンサルティングに従事。その後大手再就職支援会社の設立に参画し代表取締役社長を経て当社設立。代表取締役シニアパートナーを経て現職。明治大学専門職大学院グローバルビジネス研究科客員教授。

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