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定年再雇用制度をジョブ型で再設計|役割と処遇のミスマッチ解消と人件費コントロールを両立した制度設計事例

イノベーション人材育成のコラム
業界・業種 卸売
社員規模 約500名
実施期間 4か月

課題・提案

クライアントは、従業員1000名未満の建築材料、鉱物・金属材料等を扱う卸売業です。定年再雇用者が2030年まで増え続ける見通しのなか、再雇用者の活躍を引き出しつつ中長期の人件費を適切にコントロールできる制度への見直しが急務となっていました。現場では再雇用者と現役社員が混在することで、役割・処遇・評価の納得性が揺らぎやすく、放置すれば職場の活性化や若手のキャリア形成にも影響しかねない状況でした。
課題は大きく2点あり、第一に、本人の経験・スキル・志向と再雇用後の職務内容のミスマッチにより、強みが活かされず成果が出にくいこと、第二に、業績貢献に対する配分が適切でなく、給与水準の低さからパフォーマンスやモチベーションの維持・向上が難しいことでした。その結果、現役社員の意欲低下や職場の停滞につながる懸念もありました。
そこで、経営計画を踏まえて「再雇用者に何を期待するか」を明確化し、①経験値を活かして働き続けられる環境の提供、②業務レベルと貢献度に応じた処遇適正化による人件費コントロールを基本方針として、制度全体を再設計することを提案しました。

支援や結果

  1. 支援

    支援では、経営視点・再雇用者視点・現役社員視点の3つから制度設計の前提と考え方を整理し、ディスカッションを重ねながら制度骨子(制度概要/人材区分/評価制度/給与制度)を策定しました。中核としたのは、現役世代の等級体系から切り離した再雇用向けジョブ体系の導入です。(図)

    再雇用後に担う業務の職務価値(業務の質、量〔日数・時間数〕、難易度)を測定してジョブレベルを決定し、判定のための評価項目(8項目)・ウェイト・スケールを設計しました。ジョブ評価フローと、評価結果の本人通知・雇用契約における役割分担(人事/所属上長/所属子会社)まで運用面も整備しました。
    処遇は「職務価値の高さ=月例給の高さ」を原則に、月例給はジョブレベル別レンジで決定(現役等級と非連動)。一方で貢献度は賞与でメリハリを付ける設計とし、個人業績目標の達成度×能力発揮度で評価し、ジョブレベルごとの標準定義と評価シートを策定しました。さらに人件費シミュレーションを行い、中長期コストと配分妥当性を検証しています。

  2. 追加施策
    プロジェクト進行中に、再雇用制度から65歳定年制への移行検討や、現役社員制度との接続ニーズが顕在化し、現役社員制度設計も合わせて手直ししています。

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