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ドリルの穴

執筆者: 小野寺 真人 その他

ドリルを買う人が欲しいのは『穴』である。
これは偉大なマーケターであるセオドア・レビットが1968年に「マーケティング発想法」の論文で紹介している一節だ。
ドリルを買いに来た顧客は「穴を開けたい」という ニーズを解決する手段の1つとしてドリルを選んだにすぎず、そこにいきなりドリルの回転数や消費電力等のスペックを説明しても意味はない。ドリルを買いに来た顧客に最適なものを選んであげるには、ドリルで開ける穴の目的や、大きさや素材を確認するのが最初であるべきということだ。

セオドア・レビットは、40年も前から様々な著書の中で、製造業のサービス業化も予言している。過去の製造業のサービスというものは、その製品を売るための「おまけ」的なことであったが、未来は違っていき、売るための「おまけ」がサービス業に変わっていくだろうとしている。たとえばコンピュータメーカーが企業のために設置からソフトのインストール、データの入力作業を行い、今では製造業の会社に、このサービスを提供する子会社を設立しているし、サービス内容によって製品が選ばれていることもある。いわゆる主役と脇役の逆転を予言しているのだ。

マーケティング論を学んだ人にとっては、この「ドリルの穴」は馴染みがあると思うが、久々にこのフレーズを聞く機会があって自分もドキッとした。
営業で大事なことは、顧客が何を求めているかを察知し、それにどう対応するかだと思うが、
ともすれば、自社のサービス内容や商品の優位性だけをアピールしてしまいがちだ。
相手方の顧客の判断の仕方や決断のタイミングを観察しながら、自分なりに「このような考え方もあるな、こうしてはどうだろうか」などと別の方法を考えてみてもよいだろう。

とかく人というものは、一度身につけた価値基準や判断基準に固執したがるものである。
しかしそうした固執した方法や基準等は仕事の内容や関係する相手方の人物、状況によって合わないケースが出てくる。やはりビジネスとは生き物で、常に状況は動いているものと考えなくてはならない。身勝手な売り手都合になっていないか、きちんと買い手都合になっているのかをチェックする必要がある。
また、レビットが言っている顧客とのリレーションが企業の重要な資産であり、顧客情報管理のデータベースを構築、運用することが今後の明暗を分けることも忘れてはならない。
果たしてわれわれはできているのだろうかを再確認させられた。

以上

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プロフィール

小野寺 真人 (おのでら まこと)

ディレクター

大学卒業後、大手アパレル会社にて人事、商品企画、新規ブランド事業開発に携わった後、ファッション雑誌系ECサイト運営会社の事業責任者として、人事、ブランド開発、新規ECサイト構築をリードする。当社に入社後はマーケティング部門に所属し、営業、Web施策の企画・開発、セールスプロモーションを主体とした業務に従事。

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