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マネジメントのミスマッチを防ぐには? 管理職の昇格試験の改善ポイントを解説 | スマートアセスメント®

マネジメントのミスマッチを防ぐには? 管理職の昇格試験の改善ポイントを解説

多くの企業で「マネジメントに向いていない人がマネージャーになっている」いわゆる管理職のミスマッチ問題が存在しています。優秀なプレイヤーを管理職に昇格させても、管理職として成果を出す人もいれば、管理職としての役割を果たせない人もいます。 どうすればマネジメントのミスマッチを防ぐことができるのでしょうか。 重要なのは、管理職の昇格試験の段階で、「管理職として期待される行動が発揮できるか」を見極めることです。本記事では、マネジメントのミスマッチを防ぐために、昇格試験の改善ポイントを解説します。 目次 1.管理職の昇格試験とは 2.管理職の昇格試験の目的 3.管理職昇格試験の内容詳細 4.まとめ 1.管理職の昇格試験とは 社員が管理職の昇格を希望するときに、昇格要件を満たしているかを判断するプロセスを指して「管理職の昇格試験」としています。後述するように、「試験」といっても、テストとは限らず、面接、模擬演習、360度評価など、さまざまな手法が存在します。 このように多様な評価手法が存在する理由は、管理職昇格判断の難しさを示しています。通常、管理職の候補となる人材とは、メンバー時代から業績や貢献が認められて昇格しています。ところが、管理職になったとたんに、マネジメントという新しい業務を任されることになります。 マネジメントができるかどうかは、プレイヤーとしての評価からは判断がつかないため、人事評価とは別軸のプロセスで見極めを行う必要があるのです。 2.管理職の昇格試験の目的 管理職の昇格試験の目的は、会社が管理職に期待する能力・行動を発揮できるかを見極めることにあります。期待する能力・行動で共通性の高いものとしては、たとえば以下が挙げられます: 対人能力・コミュニケーション 意思決定・問題解決力 適応力・ストレス耐性 情熱・達成意欲 経営的な視点。 これらの共通項をおさえつつも、何を重視するのかという「めりはり」は、会社によって、また事業や組織のステージによって変わってくるものです。 組織連携の細やかさに競争力の源泉のある会社であれば、「対人能力・コミュニケーション」とりわけ「仕事の目的や詳細を丁寧に説明する」という行動が重要かもしれません。接客や小売業のなかには、ストレス耐性を重視する職場もあります。 研究開発部門の管理職は領域に関する研究実績、IT事業であれば領域の資格等級などの「専門性」が必要とすることもあります。 まず、「わが社の管理職に求める能力・行動は何か」を明確にすることが、管理職の昇格試験を改善する第一歩です。 3.管理職の昇格試験の内容詳細 「管理職に求める行動・能力」を特定したら、それを評価するのに適した手法を採用することが、次に重要です。 以下は筆者の独断による、目的と手法のマッチング例です。 横軸が期待される行動・能力、縦軸が手法例で、とても適しているを◎、適しているを〇、可能であるを△にしています。また運用によって適否が変わるものは()に入れています。   対人能力・コミュニケーション 意思決定・問題解決力 適応力・ストレス耐性 情熱・達成意欲 経営的な視点 高い専門性 筆記試験         〇 〇 人材アセスメント(インバスケット)   〇 △ △ 〇   模擬プロジェクト 〇 〇 〇 〇 〇 (〇) 360度診断 ◎   〇 〇     小論文       ◎ ◎ (〇) 役員面接       ◎ ◎   このような整理を使うと、わが社に必要な管理職の昇格試験のセットが見えてくるはずです。いくつかの事例をご紹介しましょう。 例1:目標達成型チーム運営の管理職 (営業組織など) 現場の管理職に求められること: ー自組織で達成すべき目標とその意味合いをしっかりと理解する ー部下にブレイクダウンした目標を伝え、声掛けや励ましで鼓舞する ーチームを盛り上げ、あきらめず取り組む 診断手法と見極めのポイント: ー360度評価⇒ 対人コミュニケーション力の発揮度合い ー小論文⇒ 自分の言葉でビジョンを語る力の発揮度合い ー役員面接⇒ 真摯さ、やる気のプレゼンテーション力の発揮度合い 例2:現場における創造性の発揮を重視する自律型組織 現場の管理職に求められること: ー指示待ちではなく高い目標に向かって課題解決に取り組む ー失敗や多様性を許容する心理的安全性の高い職場風土の醸成 ー部分最適に陥らず全体最適で意思決定を行う 診断手法と見極めのポイント: ー360度評価⇒ ハラスメント行動がないこと ー筆記試験⇒ 経営や論理思考の基本スキルの発揮度合い ー人材アセスメント⇒ 課題解決力、意思決定力の発揮度合い 例3:研究開発リーダー  現場の管理職に求められること: ー研究開発のロードマップに基づく研究テーマを設定する ーメンバーの自律性・情熱を尊重しつつ、進捗管理を行う ーコミュニケーションを活性化する 診断手法と見極めのポイント: ー経営提案(アクションラーニング研修※)とピアフィードバック⇒ 論理性、巻き込み力、影響力、コミュニケーション力 ー人材アセスメント⇒ 課題解決力、意思決定力の発揮度合い ※他部門メンバーと協働し、事業・部門課題に対する施策提案を作成し経営にプレゼンテーションする長期研修 まとめ 管理職のミスマッチが生じているなら、管理職昇格試験を見直しましょう。ポイントは2つです。 ・目的=「わが社の管理職に求める行動・能力」を明確化すること ・目的に適した手法を選び、多角的に見極めること 管理職昇格試験の内容は、広く共通的な要素もありますが、同時に、会社や事業のステージによってめりはりが異なるものです。わが社に、今、どのような管理職を求めているのかを分析していくプロセスこそが、基準の明確化や適切な見極めにつながります。 管理職は、現場の要であり、業績の成長と人材の成長を担う存在です。管理職の質向上をめざすには、まず入口となる、管理職の昇格試験から見直してみてはいかがでしょうか。 参考 [誰を昇格させるか](https://www.transtructure.com/column/hr-management/p5986/) [管理職昇格試験では遅すぎる](https://www.transtructure.com/column/search/smart-assessment/p6287/)  [昇格試験をWEB化して公平性と即戦力化を実現~階層別テストを活用した事例](https//www.insource.co.jp/ihl/251027_assessment_hierarchy_test.html)  [管理職登用試験の方法やポイント|論文例や問題例を紹介](https//etudes.jp/blog/management-promotion-examination)  [昇進・昇格試験に関する導入事例](https//www.noma.co.jp/case/promotion_test/)  [昇格選考における論文評定の分析(Recruit Management Solutions)](https//www.recruit-ms.co.jp/research/essay/pdf/2004jaas01.pdf) トランストラクチャのWebで完結する人材アセスメント「スマートアセスメント」ご紹介

イノベーション人材育成のコラム

イノベーション人材とは?定義と特徴、育成するポイントをご紹介

目次 - はじめに――人事が イノベーション人材の育成に取り組む理由 - イノベーション人材とは? - イノベーション人材の定義 - イノベーション人材を育成するポイント --イノベーション適性のある人材の特定 --イノベーション人材の育成施策例 - まとめ はじめに――人事が イノベーション人材の育成に取り組む理由 企業が成長する上で、イノベーションは不可欠です。 従来より、イノベーションは事業・組織のあらゆる場面で創出され、求められてきました。経済学者ヨーゼフ・シュンペーターはイノベーションを対象別に5つに分類しました。その5つ(新製品開発/新生産方法の導入/新しい市場の開拓/サプライチェーンの開発/組織の改革)は、組織のほぼすべての機能に関連するものです。 人事が「イノベーション」に向き合う時、実際には2つの難しさがあります。 ・人材ニーズの多様性と個別性 「どの現場に、何ができる人材が求められているのか」の幅が広く個別性が高いこと ・中途採用の競争性 IT人材だけをとっても慢性的に不足しており、人がすぐ採れないこと この記事では、このような「人材ニーズ」「調達」の二つの難所に対して、イノベーション人材を社内で発見し、育成する手法で解決することを提案します。ご参考になれば幸いです。 イノベーション人材とは? 世の中の定義は多様ですが、主に以下のように分類・整理できます。 段階別分類 「自走型人材」/「プロジェクト型人材」/「新事業開発人材」など 役割やスキルに基づく分類 「アイデアを出す人材」/「事業を成長させる人材」 「技術タイプ」「企画タイプ」「管理タイプ」など 能力・特徴別分類 分析力・課題抽出力/コミュニケーションスキル/協調性/問題解決能力/ 指導力/忍耐力・胆力/情熱・意欲・モチベーションなど これらの定義は、自社の状況や目的に対して使いやすそうかという視点で選ぶことがおすすめです。 イノベーション人材の定義 本記事では、読者は「イノベーション人材を育成する」課題に取り組む人事を想定し、「保有能力」「役割」の2つの軸でイノベーション人材を定義することをご提案します。 <保有能力>の視点で見ると、自社の人材(や、これから採用する人材)が保有しているイノベーション人材に適した能力は何か、強みを強化し、不足を補うにはどうすればよいか、を考えやすくなります。 <役割>の視点で見ると、イノベーションは「チーム戦」で、多様なタイプの人材が連携して成し遂げるものという前提を置いて、自社の人材(や、これから採用する人材)に多いのはどのような役割タイプか、不足しているのはどのタイプかを把握し、育成したり、バランスに配慮した配置を行いやすくなります。 具体的に、育成に使いやすいと思われる<保有能力>(イノベーション適性)と<役割>の定義例を上げます。ご覧になれば分かりますが、独自の定義というより、過去に上げられているイノベーション人材の定義と重なるものです。 <保有能力(イノベーション適性)> 新しいことを始める力 組織で取り組む力 面白がる力 <役割> Driver=過去の常識や前提にとらわれないアイデアモンスター Explorer=実現の難しいアイデアほど燃えあがるファンタジスタ Designer=走りながら仕組化するウルトラプロフェッショナル Crew=未知の世界、予期せぬ事態を楽しむパーティメンバーイノベーション ここでのポイントは、「保有能力」と「役割」の2つの視点のかけ合わせです。保有能力だけに注目すると、単一のスキル開発に施策が留まりがちなところ、役割の視点を入れることで、その能力を組織でどのように発揮するのかというイメージが付けやすくなり、人事・育成者・育成される人材の間で育成の目的が明確化しやすくなることがメリットです。 イノベーション人材を育成するポイント イノベーション人材の育成は、単なる研修だけでなく、適性のある人材の特定と実践的な経験の提供が不可欠です。 イノベーション適性のある人材を特定すること 現場で見極められれば信頼性は高いですが、イノベーション適性は、日常業務では発揮しにくい可能性があります。そこで、第三者によって診断する適性検査やアセスメントも有効です。手法としては3つあります。 ①行動から思考力を「推察」する(=シミュレーション演習によるアセスメントセンター方式で思考力ディメンションに注目する) ②過去の経験から思考力を「判定」する(=インタビュー・アセスメントによる定性的に診断する) ③思考力そのものを「評定」する(=正解のない問いに対する回答を評定する) ポイントは、第三者の診断だけに頼るのではなく、多元的評価(行動データ、360度、過去の探索行動、ミニ実験課題での観察)と組み合わせることです。また、実務でのトライアル(社内ベンチャー応募・スプリント参加)などを適性検証の一部に組み込むこともよいでしょう。 イノベーション人材の育成施策例 イノベーション人材を発見することで育成が可能になります。 育成施策は、単発の研修や適性検査にとどまらず、イノベーションを阻害する組織構造や管理システムの課題を克服することが不可欠です。ここからは、「組織論的アプローチ」と「人事管理的アプローチ」の2軸で育成施策例をご紹介します。 ●イノベーションを阻害する階層型分業型組織の克服(組織論的アプローチ) 階層型で分業が固定化された組織は、情報のサイロ化や意思決定の遅延を招き、イノベーションの推進を阻害します。これを克服するためには、組織の柔軟性を高め、部門間の壁を取り払うことが重要です。 <施策例> クロスファンクショナルチームの設置による部門横断的な協働促進 フラットな組織構造への移行や権限委譲の推進 社内ベンチャー制度やイノベーションラボの設立による新規事業創出の場の提供 これらの施策は、例えばトヨタ自動車の「カイゼン活動」や、楽天の「イノベーションラボ」などで実践されており、組織の硬直性を打破しイノベーションを促進しています。 ●管理システムの克服(人事管理的アプローチ) 階層型分業組織の管理システムは、評価基準や昇進制度がリスク回避的であったり、権限移譲が不明確であったりすることが多く、イノベーションを阻害します。人事制度(等級制度や評価制度)を見直し、たとえば複線型人事制度を導入することでよりイノベーションに適した環境にすることは可能です。 育成でアプローチする場合の一例は、イノベーターのレベル別に次世代リーダーを育成する施策です。 <施策例> 開発部門人材・新規事業開発人材 新規事業をテーマとした実務伴走型・プロジェクト型の育成が有効です。また、育成施策だけでなくジョブローテーションや外部研修派遣、社内起業支援制度、業務時間の一部を新規挑戦に充てる「10%ルール」など、硬直的な人事管理を変える多様な施策を組み合わせている事例も見られます。 VUCAリーダー(経営・管理職) イノベーション適性の高いマネジメント=VUCAリーダーの存在は事業・組織の変革に不可欠です。VUCAリーダーを育成するには中長期的なプログラムで、 ・「自分らしさ」の確立 ・傾聴・共感・コミュニケーション力の向上 ・先見力・概念化力の育成 ・意思決定力・行動力の強化 などを強化することが有効です。集合研修(ワークショップ・ロールプレイ)と実践を繰り返し、イノベーション適性の発揮の度合いを高めていきます。 若手人材 組織の在籍期間が短いほど、イノベーション適性は高いスコアを出すという調査結果が存在します。組織に埋没する前の若手のうちから、未知の世界や予期せぬ事態を楽しみながら挑戦する「クルー」の能力を育成します。コニカミノルタの2年目人材が新入社員人材を教えるIT研修などもユニークな取り組みです。 まとめ 皆様の会社では、イノベーションに成功していますか? イノベーション人材は足りていますか? イノベーション人材がどこに必要なのか、どのような能力が求められているのかわからないまま、「イノベーション研修」の企画を行っていませんか? 打ち手を検討する前に、まずは自社人材の「保有能力」と「役割」のレベルを棚卸してはいかがでしょうか。誰を、どのように「育成」するべきか、結果が示してくれるはずです。 <参考> ・【Consulactionセミナー】成長を促す、イノベーション・ドライバー 革新的な人材とプロジェクトを生み出すための仕組みづくりとは? |博報堂WEBマガジン センタードット ・イノベーション人材とは?必要スキルと社内で育成する方法 | 記事一覧 | 法人のお客さま | PERSOL(パーソル)グループ ・イノベーション人材とは?意味や採用・育成方法を解説 ・イノベーション人材~重要性と特徴・育成方法を解説 | 社員のエンゲージメント向上を支援する 株式会社 NTT HumanEX ・イノベーターズ・ディスカバリー|イノベーション人材発見は㈱トランストラクチャ ・イノベーション人材をどう発見するか|コラム|株式会社トランストラクチャ(東京都) ・“未来のイノベーター” を採用で見極めるには?

人事制度とは? | 人事制度

人事制度とは?

人事制度とは、企業が従業員をどのように採用し、育成し、評価し、昇進させるかを定める仕組みのことです。 これには賃金制度、キャリアパス(等級制度)、評価制度が含まれ、昇進制度や定年再雇用制度、教育制度、福利厚生などのサブシステムが含まれます。 適切な人事制度は、企業の競争力を高め、従業員のモチベーションを向上させ、企業の持続可能な成長に寄与します。 人事に求められるのは「人事管理」 良い人事制度とは、以下の3つの観点での「人事管理」が実現できる制度です。 ①量の合理性:経営計画を達成するのに必要な人材が調達され適正な配置がされている ②システムの合理性:企業の目標を達成する管理がなされている ー社員に期待される目標をより高く達成できる仕組み・状態となっている ③継続の合理性:中長期の経営計画と連動した人事の仕組みが構築されている 人事制度を作る際に、これら3つを念頭においてプロジェクトを進めていく事が重要です。 人事制度設計を行う目的 人事制度の改訂を行う目的のいくつかの例を見ていきましょう。 若手採用の競争力を高める 少子化の時代、若手人材の採用は競争的になっています。自社の採用競争力を高めるために、賃金制度の見直しは有効な打ち手になりえます。 新卒や若手の求める給与水準を把握し、他社と競争力のある賃金制度を構築することは、優れた若手人材を獲得するための鍵となります。 また、若手が長期的なキャリアを描けるよう昇進制度も整備する必要があります。 定年後再雇用や定年延長の検討 社会全体の労働人口が高齢化している現代では、定年後再雇用や定年延長は現実的な選択肢です。 経験豊富な社員が長期間にわたり活躍できる制度を設計することは、企業にとっても大きなメリットです。 これは従業員のモチベーションを保ち、知識やスキルの継承にも役立ちます。 昇進・昇格の基準を明確化 従業員がどのように成長し、昇進・昇格するかの基準を明確にすることは、従業員のキャリア形成を促進します。 透明性のある評価基準を設けることで、従業員の努力が正当に評価される環境を作り出し、企業全体のモチベーションを向上させます。 貢献度を評価する 従業員の貢献度をしっかり評価し、その結果を処遇に反映する制度は、成果主義の企業文化を醸成します。 これにより、従業員は自己の成果が正当に評価されると感じ、さらなる成果を目指して努力するようになります。 人事制度設計を行う際のメリット・デメリット メリット 社員のモチベーション向上: 明確な評価基準と適切な報酬制度により、社員の働く意欲が高まります。 競争力の強化: 競争力のある賃金制度を整備することで、優秀な人材の確保が容易になります。 長期的な成長: 昇進・昇格の基準を明確にすることで、社員の成長を促進し、企業の持続可能な発展に寄与します。 高齢者活用: 定年延長や再雇用制度により、高齢者の知識や経験を有効活用できます。 デメリット コスト増加: 人事制度の見直しにはコストと時間がかかります。特に賃金制度の変更は、企業にとって大きな財政的負担となります。 抵抗感: 新しい制度に対する社員の抵抗感が生じる可能性があります。特に長期間働いている社員にとっては、新しい評価基準に順応するのが難しい場合があります。 複雑性: 企業の規模が大きくなるほど、人事制度の設計が複雑化します。それに伴い、管理が困難になる可能性があります。 人事制度設計の流れ STEP1◆人材育成支援 まず、現行の人事制度の課題点を洗い出します。 財務を含めた定量分析(当社では「人事アナリシスレポート」という分析を用います)、社員アンケート、キーマンインタビューを実施し、現場の声を集めます。 現行制度の内容を確認することも必要です。その結果から従業員の意見をもとに、制度の良し悪しと改善ポイントを明確にします。 現状分析は、めざす人・組織の姿がどのようなものであれ、将来の人事制度改革の基盤を作るために不可欠です。 STEP2◆目的の設定 人事制度設計の目的を明確にします。 社員の処遇改善、高齢社員の活躍推進、昇進・昇格基準の明確化による社員の成長意欲の喚起など、具体的な効果を求めるべきです。 目的がはっきりすれば、それに基づいた合理的な制度設計が可能となります。 また、人件費総額を何%まで上げることが許容されるのかや、導入時期について、経営としっかり合意形成しておくとよいでしょう。 STEP3◆概要設計 目的に沿った新しい人事制度の概要を設計します。競争力のある賃金体系、高齢者の活用方針、適正な評価制度などの骨組みを作ります。 概要設計は全体像を把握し、次の詳細設計へのステップアップを容易にします。 概要設計は新しい人事制度の設計図として、概要設計が完成した段階で、経営の合意を取り付けるとよいでしょう。 STEP4◆詳細設計 概要に基づき、具体的な制度の詳細を策定します。このフェーズでは、各制度の具体的な内容、評価基準、昇進・昇格の条件などを詳細に設計します。 評価項目を設計する際には、現場の意見をアンケート等で集約し、多様な職場でも使いやすい項目にするといったプロセスも重要になります。 さらに、最終的な人件費総額がどうなるかのシミュレーションを行い、チューニングを行うことも不可欠です。 STEP5◆導入支援 設計した制度を社内に導入します。社員説明会や評価者研修などを行い、新しい制度に対する理解を深めます。 特に評価制度については、透明性と公平性を強調し、社員の納得を得ることが重要です。導入支援は改革の成否を決定する重要なフェーズです。 STEP6◆フィードバックと改善 新制度導入後は、一定期間ごとに社員からのフィードバックを集め、必要に応じて制度の改善を行います。 これにより、制度が社員にとって使いやすく、企業にとって効果的なものになります。 制度設計の最初の段階で実施した定量分析と社員アンケートを、制度改定後2年目のタイミングで実施し、以降も定期的に実施します。 そうすることで、社員のフィードバックを集めやすくなり、効果検証もできるため、持続的に改善しつづけることができます。 人事制度設計の事例紹介 ▼事例1: 若手採用を強化したA社 A社は若手の採用競争力を高めるために、賃金制度を大幅に見直しました。 新卒社員に対して競争力のある給与を提示し、早期の昇進制度を導入することで、有能な若手人材の獲得に成功しました。 また、社員のキャリアパスを明確に示すことで、若手社員のモチベーション向上と定着率の改善に寄与しました。 ▼事例2: 定年延長を推進したB社 B社は社員の高齢化に対応するため、定年延長制度を導入しました。 経験豊富な社員が継続して活躍できる環境を整備し、知識とスキルの継承を実現しました。 定年延長により、会社全体の経験値が高まり、若手社員の教育にも大きく寄与しました。 ▼事例3: 評価制度改革で成果を上げたC社 C社は従業員の貢献度を高く評価する制度を導入しました。 成果主義を徹底し、透明性のある評価基準を設定することで、従業員のモチベーションが大いに向上しました。 評価結果を処遇に反映させることで、従業員は自身の成果が正当に評価されると感じ、さらなる成果を目指して努力するようになりました。 ▼事例4: 昇進・昇格基準を明確にしたD社 D社は社員の成長を後押しするため、昇進・昇格の基準を明確化しました。 透明性のある基準を設定することで、社員は自身の目指すべき方向を明確に把握でき、キャリア形成を促進されました。 結果として、社員のモチベーションが向上し、企業全体の活力が増しました。 コンサルティングの重要性 上記のような成功事例を達成するためには、適切な人事制度コンサルティングの支援が欠かせません。 専門的な知識と経験を持つコンサルタントが、貴社の具体的なニーズに対応し、最適な人事制度設計をサポートします。 人事は、誰もが一家言あり、さまざまな意見が寄せられやすい領域です。 分析に基づく客観的な外部からの視点と専門知識は、プロジェクトを前に進め、社内合意を形成する上で非常に有益です。 結論として、人事制度設計は企業の成長を支える重要な要素です。 「人事制度 コンサルティング」サービスを活用することで、目的を明確にし、現状を網羅的に把握し、社員の声を反映させた制度設計を行うことが可能です。 どのような課題であれ、適切なコンサルティングを受けることで、その解決に向けた道筋が開けるでしょう。 結論として、人事制度設計は企業の成長を支える重要な要素です。 「人事制度 コンサルティング」サービスを活用することで、目的を明確にし、現状を網羅的に把握し、社員の声を反映させた制度設計を行うことが可能です。 どのような課題であれ、適切なコンサルティングを受けることで、その解決に向けた道筋が開けるでしょう。

人事コンサルティング会社 活用の6つのポイント~「人事制度設計」「人材育成/組織開発」編 | 人事コンサルティング

人事コンサルティング会社 活用の6つのポイント~「人事制度設計」「人材育成/組織開発」編

人事コンサルティングとは―人材マネジメントを伴走サポート コンサルティング会社は特定の事柄や分野について専門的な知見や経験を有し、企業の担当部門の社外アドバイザー・業務委託先として支援を行います。 人事領域を専門とするコンサルティング会社は、人材マネジメントの諸機能(「採用」「育成」「評価」「報酬」「配置」「代謝」)の強化を支援する存在です。 これらのうち、採用に関しては、採用エージェントを利用する会社も多く、すでに多くの情報が存在しています。 一方、採用以外の人材マネジメント機能(「育成」「評価」「報酬」「配置」「代謝」)のコンサルティングについては、情報が開示されていない、あっても限定的で「よくわからない」のが実情ではないでしょうか。 本稿では、これら(「育成」「評価」「報酬」「配置」「代謝」)の領域に該当する「人事制度」「人材育成/組織開発」のコンサルティングサービスについてご紹介します。 また、後段では、人事コンサルティングを上手に活用する6つのポイントをご紹介します。 人事コンサルティング会社が提供するサービス例 ◆組織の現状分析を通じて「課題特定」や「解決策の方向づけ」を行う コンサルティング会社は、まずご依頼テーマに関する「課題特定」「解決策の方向づけ」のために組織の現状分析を行います。 現状分析の方法はさまざまで、人事制度のように複雑性の高い施策では、現状分析も網羅的に、一定の時間をかけて行います。 より簡略的な方法としては、ヒアリングや資料の読み込みだけを行う場合もあります。 当社の支援方法としては以下のような分析ツールがあります: 人事全体の状態を把握する「人事アナリシスレポート」 従業員意識調査である「モチベーションサーベイ」 特定の人材に対する調査として、「人材アセスメント」「360度診断」 その他、アンケートやヒアリング ◆人事戦略を策定する 中長期的な戦略的視点から、求められる人材ポートフォリオと人材マネジメントポリシーの策定を支援します。 支援方法は、アンケートを通じた現状分析から出発することが多いです。 人事戦略をコンサルタントが一方的に策定するというより、経営陣のディスカッションやワークショップなどを通じて、社内を巻き込み策定することが一般的です。 ◆人事制度を設計する 人事戦略や現状の人事管理の課題を踏まえて、等級、賃金・評価の仕組みを具体化していきます。 支援方法は、業務委託で制度設計の作業を請け負う方法と、人事部が設計した制度をコンサルタントがレビューする方法などがあります。 ◆制度の運用を支援する 人事制度の運用がスムーズに行われ、制度のねらいが実現するための取り組みを支援します。 よくあるのは評価制度の運用支援で、評価者研修、目標設定会議支援、評価会議支援等があります。 ここで重要なのは、運用に課題があるときに原因は何かを確認することです。制度に問題がある場合や、運用に関わる環境に問題がある場合もあります。 その場合は、運用支援ではなく、制度の見直しや運用環境の整備を行う必要があります。 ◆人材育成支援 求められる人材を輩出するために、今いる人材のスキルやマインドを強化するアプローチです。 人材育成施策は、求められる人材像と現状のギャップから育成課題を絞り込みます。 そして、受講者が当事者性をもって内容を理解し、結果として翌日からの行動が変わるようにすることを目指して施策を設計します。 事前の受講者の状態把握と、それに基づく研修の設計、事後のフォロー策や定着施策など、一連で設計することが重要です。 研修会社は世の中に数多くあり、それぞれ得意領域や、派遣できる講師の幅とレベル、プログラムが決まっているかカスタマイズか、などに特徴があります。 ◆組織開発支援 組織開発のテーマに沿って、さまざまな人事施策や研修施策等を実施します。 具体的には以下のような支援があります: ミッション・ビジョン・バリューの策定と浸透 風通しの良い組織風土づくり チームビルディング 組織活性化のための各種ワークショップ 組織診断と改善施策の立案 これらの施策を通じて、組織全体の生産性向上や従業員エンゲージメントの向上を目指します。 ◆代謝施策支援 「代謝」とは、組織の新陳代謝を促進し、活力を維持するための人材の入れ替えを指します。 具体的には、役職定年制度や早期退職制度などの仕組みの設計と運用を支援します。 これらの制度は、組織の年齢構成の適正化や人件費の最適化、新たな人材登用の機会創出などを目的として導入されます。 人事コンサルティングを依頼する6つの要件 人材マネジメントを自社で行っている 人事部ないしは人事のキーマンがいる 人に関わるコスト/ポートフォリオ/パフォーマンスのいずれかに課題がある 社長・経営陣の人事に対する関心が高い 施策の実施から効果検証まで最低2年間の期間を確保できる 施策のための予算を確保できる 貴社のご状況に当てはまるものはあるでしょうか? 当てはまる場合はもちろん、多少該当しない項目があったとしても、ぜひまずは、コンサルティング会社に相談することをお勧めします。 コンサルティング会社は豊富な経験があるので、適切な進め方をご提案できるかと思います。 それでは、一つずつ、具体的な内容をご説明します 1 人材マネジメントを自社で行っている 人材マネジメント(「採用」「育成」「評価」「報酬」「配置」「代謝」の機能)を自社で実行する権限や資源を有していることが重要です。 これは、コンサルティングで提案された施策を実際に導入・運用できる体制があることを意味します 人材マネジメントを自社で行っていない/困難な場合とは、たとえば以下のような状況です: 人事の機能が「労務管理のみ」「外注管理」になっている 親会社の出向者が多く、処遇や異動は親会社が決定している 自社が人材マネジメントを自律的に実行するのが難しい場合は、 まず、社内で課題を整理し、「誰が課題解決を主導するのか」「リソースをどう確保するか」検討することから始めてはいかがでしょうか。 2 人事部ないしは人事のキーマンがいる 人事コンサルティングの成否は、人事担当者の力量に大きく左右されます。 コンサルティングを活用して組織の課題を解決するには、プロジェクトを推進する人事担当者が重要な役割を担うからです。 人事コンサルティングを進める上で、人事担当者には以下のような役割が期待されます: プロジェクトの推進(スケジュール管理、必要な調整、社内説明など) 社内の状況や課題の把握と共有 コンサルタントとの議論を通じた施策の検討 施策の社内展開(説明会の実施、運用フォローなど) このような役割を担える人事担当者がいない場合は、まず人事機能の体制整備から着手することをお勧めします。 3 人に関わるコスト/ポートフォリオ/パフォーマンスのいずれかに課題がある コンサルティングを依頼する際は、解決したい課題が明確であることが重要です。人材マネジメントに関する課題は、大きく以下の3つに分類できます: コスト:人件費、採用コスト、教育コストなど ポートフォリオ:年齢構成、スキル構成、配置状況など パフォーマンス:生産性、モチベーション、組織風土など これらの課題は相互に関連していることが多く、一つの施策で複数の課題に対応することもあります。 また、課題の優先順位や解決の方向性は、事業戦略や経営状況によっても異なってきます。 4 社長・経営陣の人事に対する関心が高い 人事施策は、組織全体に影響を与えるため、経営陣の理解と支援が不可欠です。特に以下のような場面では、経営陣の関与が重要になります: 人事戦略の策定時における経営方針との整合性確保 制度改定に伴う予算確保や人員配置の決定 新制度の社内展開における経営メッセージの発信 施策実施後のモニタリングと軌道修正の判断 経営陣の関心が低い場合、施策の検討や実施に必要な経営判断が遅れたり、社内展開の際に経営陣からの後押しが得られにくくなったりする可能性があります。 5 施策の実施から効果検証まで最低2年間の期間を確保できる 人事施策は、その効果が表れるまでに一定の時間を要します。特に以下のような施策では、長期的な視点での取り組みが必要です: 評価制度の定着(1年以上) 育成施策の効果測定(半年~1年) 組織風土の改革(2~3年) 人材ポートフォリオの適正化(3~5年) 短期的な成果を求めすぎると、本来必要な施策が実施できなかったり、効果検証が不十分なまま次の施策に移行したりする可能性があります。 6 施策のための予算を確保できる 人事コンサルティングの費用は、支援内容や期間によって異なりますが、一般的に以下のような費用が発生します: コンサルティング費用(現状分析、制度設計、運用支援など) システム関連費用(必要に応じて) 研修・説明会などの実施費用 制度改定に伴う人件費の増加 これらの費用に対する投資対効果を検討し、必要な予算を確保することが重要です。 まとめ 人事コンサルティングは、専門的知見や豊富な経験を活用して、効果的・効率的に人事課題を解決するための手段です。 成功のためには、適切な体制と環境を整えることが重要です。 上の6つの要件を参考に、自社のご状況を確認して、どのようにすれば人事施策がうまく進むか、人事コンサルティング会社に相談されてみてはいかがでしょうか。