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杉本 仁

column
「人材アセスメントを効果的に運用するには」 | スマートアセスメント®

「人材アセスメントを効果的に運用するには」

  人材アセスメントは多くの企業で昇格判断の参考に導入されていますが、その運用にあたって2つの問題をよく伺います。 ひとつは、「アセスメント対象者の受検への意識が形成されていないことが多い」ため受検者にとってはアセスメントの受検に唐突感があるということ。 もうひとつは、「アセスメントの結果を受検者自身が自己成長のために活用できていないことが多い」ため、いわば受検しっぱなしで放置されているということです。 本セミナーでは、受検の前後で取るべき施策として、アセスメント受検前に受検者に働きかけたい意識づけのポイントと、アセスメント事後に結果データを踏まえて成長を支援するためのポイントをご紹介します。当社のアプローチも踏まえながら、人材アセスメントの運用の課題を解決し、より効果的に成長につなげていただくためのヒントを提供します。

上司は振り返る力・観察する力を高めたい | 人材アセスメント

上司は振り返る力・観察する力を高めたい

 ある日のこと、上司A氏は人事からメールされてきた部下の人材アセスメントのレポートに目を通していた。ある部下のレポートにはこう記してあった。 「基本的な志向は周囲と業務に関する情報を共有し、協働的に目の前の仕事をすすめることと考えられる。・・・」 このコメントを読んだときにA氏は違和感を覚えた。それは、彼は「情報共有?情報は自分の業績UPのために使っているような・・」「誰かと協働?結構暴走するけど・・」「あれっ?」という明らかな違和感であった。  実はこれ、私が過去の報告会など見受けた出席者のリアクションであるが、このような違和感を覚えたかたも少なからずいらっしゃるのではないだろうか。 人材アセスメントのレポートの内容と皆さんの実感との間に齟齬がある主な原因は、下記の3つがあるように思える。   ・外部評価上の課題   ・その企業独自の専門性の有無   ・業績評価と行動評価の混同  1つ目は、外部から評価できることには限りがあるということである。アセスメントでは姿勢、対人、思考、業務遂行の4つの能力について評価するが、アセスメントで行われる職務シミュレーションでは、どうしても意思決定のプロセスなどの思考面の観察が中心になる。とくに対人面においては観察できる範囲があるため、そういった点では、部下の日常に関する情報は上司のほうが多くもっているはずである。そのため、アセスメントのような外部評価との齟齬が生まれるのかもしれない。  2つ目は、部下のもつ企業独自の専門性の高低が部下に対する評価に無意識に入りこむことである。専門性を評価することは必要なことだが、アセスメントでは個人のもつ専門性は一切考慮されないため、専門性の評価を切離した外部からの評価は、自身の日常的な実感との違和感を覚えるのかもしれない。  3つ目は、よくあることだが、売上や利益の予算を達成できるから、マネジメント能力もあるという誤解である。売上、利益予算の達成度に対する評価はあくまで業績評価であり、業績を得るにいたるプロセスは行動評価を行う。そこを切り分けて評価していないと、「業績をあげる人=マネジメント能力が高い人=アセスメントの評価の高い人」という考えをもってしまう。そのため、出てきたアセスメント結果に対して違和感を覚えるのかもしれない。  人材アセスメントは、社内人材で判定し切れないであろう能力を外部の視点で観察、評価し、現状分析や将来への提言をレポートの形で示す。評定・レポートを部下の指導、育成に生かすのは上司である。  だからこそ、上司は、アセスメント結果を読み、自分の部下の日常の行動に、レポートにあるような行動がなかったかを誠実に振り返る。振り返ることができなければ、改めて部下との関わりかたを変えてみて、観察できるようにしてみるのである。 アセスメント結果と部下の日常の行動への認識との距離を縮め、自身の心に抱く違和感を小さくしていくために、部下の成長支援のために、上司の任たる者こそ、振り返る力、観察する力を高めたい。