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生涯賃金の推移
~大きく下がった生涯賃金~

 一般的に生涯賃金とは入社してから定年までの間に受け取る総賃金を指します。当記事では年次別に生涯賃金を示していますが、これは統計調査年別に各年齢の年収を合計して算出しています(諸手当や残業代含む月給及び賞与額から構成され、退職金は含まない)。そのため、調査年の賃金額が景気動向等に影響を受けて変化した場合、生涯賃金もそれに連動して変化しています。

 例えば、大卒男性の場合、ピーク時の1993年頃から最低値の2013年頃まで20年間で15%も減少しています(324百万円から277百万円に47百万円減少)。これは、バブル崩壊やリーマンショックで景気が悪化したことや、株主重視経営が進んで労働者の賃金が抑えられたからだと考えられます。

 また、男女の生涯賃金を比較すると、毎年約40百万円の差(1990年~2018年の平均)が生じており、一貫して女性の生涯賃金が低い(男性の85%程度)傾向であることがわかります。これは、男性と比較して女性は総合職より一般職の割合が高いことや、総合職で入社したとしても処遇の高い管理職に就けていないためだと考えられます。

(図表1)

出典:労働政策研究・研修機構『ユースフル統計2020』
 さらに、生涯賃金データを性別・企業規模別に見てみると、男性の方が企業規模による生涯賃金差が生じやすくなっています。具体的には、男性は最大約90百万円、女性は最大約60百万円の差が生じています(性別に2018年時の1000名以上規模と10-99名規模を比較)。

(図表2)

出典:労働政策研究・研修機構『ユースフル統計2020』
 我が国の生涯賃金は過去と比較して大きく下がっていますが、これはあくまで名目賃金で計算したデータであり、実質賃金で見ると更に深刻な状態であると言えます。また、直近約30年間の賃金推移を先進国内で比較すると、伸び悩んでいるのは我が国のみです。今後各国に引けを取らない賃金水準とするためには、会社の生産性を上げると同時に過度な株主重視経営を控え、人件費の適正な分配を実現していくことが重要です。

以上