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健康寿命とシニア人材
~シニアの活躍こそ日本の成長につながる~

 ひと昔前までは60歳で定年退職し、退職金をもらいその後の余生はゆっくりすごしたいと思っていた方も多かったのではないでしょうか。高年齢者雇用安定法が令和3年に改定され、70歳までの就業確保措置を講じることが企業の「努力義務」となりました。今後働き続けるためには、本人にとっても、そして企業にとっても健康であることが前提です。今回は健康寿命について解説してまいりたいと思います。
 図表1は平均年齢と健康寿命の推移を示しています。「健康な人」というのは、全国から無作為抽出された国民を対象に,「あなたは現在,健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか」の質問対して,「ない」と回答した人のことになります。
 健康年齢を男女別で時系列に推移をみると、男性は2001年に69.4歳でしたが、2019年には72.68歳上昇、そして女性は2001年には72.65歳でしたが、2019年には75.38歳と75歳を超えています。また男女の差は、女性のほうが健康寿命が長い傾向はかわらないものの、2001年に男女で3.25歳あった差が、現在2.5歳とその差が縮小しています。平均年齢と健康寿命ともに上昇傾向にあり、平均年齢と健康寿命の経年の差に大きな変化は見られませんが、健康寿命に男性は約9歳、女性は約12歳を加えた年齢が平均寿命で推移しています。このままの傾斜で推移すると、2030年の健康寿命は男性が約74歳、女性は約76歳となり、その差が縮まってきていくことが予測されます。

(図表1:日本の男女の平均寿命と健康寿命の推移)

資料:平均寿命については、2010年につき厚生労働省政策統括官付参事官付人口動態・保健社会統計室「完全生命表」、他の年につき「簡易生命表」、健康寿命については厚生労働省政策統括官付参事官付人口動態・保健社会統計室「簡易生命表」、「人口動態統計」、厚生労働省政策統括官付参事官付世帯統計室「国民生活基礎調査」、総務省統計局「人口推計」より算出。
 
 図表2は、WHOが発表した2022年版の世界保健統計(World Health Statistics)による、各国の男女平均の健康寿命になります。最も長い国は男女ともに日本で、トップ3は日本、シンガポールや韓国とアジアの国が占めています。世界全体の健康寿命は平均63.7歳。 そのうち男性が62.5歳、女性が64.9歳となっています。日本は長期に渡わり労働力として社会で活躍できる人材が多いことを意味し、健康先進国といえます。

(図表2:各国の健康寿命ランキング(2019年))

出典:WHO 世界保健統計2022年版に掲載されている健康寿命統計
 
 日本では労働生産性の低さ、競争力の低下、労働力不足などが課題となっています。健康で長く活躍していくことは、労働力不足の解消にも直結することから、今後シニア人材の活用、活躍が期待されています。社会保障の財源の問題の解決、そしてなにより豊かな生活をするために働き続けなければならない個々人の事情もあります。
企業においては、シニア人材が活躍できる基盤の整備が遅れています。シニア人材は現役を引退し、活用が難しい再雇用者ということではありません。改めてシニア人材に対して求められる役割、スキルセットを明確にし、必要な教育を講じることで、配置の柔軟さを高め、シニア人材にとっても残りのキャリアを充実した時間としていくことが求められています。
以上