HRデータ解説
HR Data Commentary
HRデータ解説について
人事に関する興味深いデータ、チャートをわかりやすく解説します。今後の人事管理を考えるうえでのベースとなる情報提供をします。
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遅れているリカレント教育
~企業側も理解と活用を~new
遅れているリカレント教育
~企業側も理解と活用を~近年、リスキリングやリカレント教育など、社会人に対する学び直しが重要視されています。 注目され始めた背景には、DXの加速化など、企業・労働者を取り巻く環境が日々変化している一方で、労働者の職業人生が長期化しており、変化に対応するべく個人の能力を向上させることが求められていることがあります。 リスキリングとリカレント教育の主な違いは、だれが主体となって取り…
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年収に占める賞与比率
~社員の売上意識を高める賞与の意義~年収に占める賞与比率
~社員の売上意識を高める賞与の意義~年末が近づくにつれて、冬の賞与の使い道を考え始める方も多いのではないでしょうか。 今回は賞与について取り上げます。賞与は、月例給与の後払いや生活給といった生計費調整機能と、会社業績や個人の成果に応じて分配する業績連動機能の2つの機能を持ちます。会社業績に応じて賞与額を決定する仕組みにすることで、経営状況に応じた柔軟な支給額調整や、社員の売上意識を高めるこ…
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勤務間インターバル制度
~働き方見直しの道のりは遠い?~勤務間インターバル制度
~働き方見直しの道のりは遠い?~2017年3月より、働き方改革の一環として始まった「勤務間インターバル制度」をご存じでしょうか。これは労働者の休息時間の設け方に関する制度で、前日の終業時間から次の始業時間の間が短い時間とならないよう、一定時間以上空けなければならないとした制度です。過労の原因となり得る「終業時刻が遅いのに始業時間が早い」という就業状態を、常態化させないための重要な制度であると…
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賃金生産性
~人的資本の投資価値を把握する有効な指標~賃金生産性
~人的資本の投資価値を把握する有効な指標~企業は従業員に対して労働の対価として賃金を支払い、経営者は支払った賃金に対する有効性を評価しています。今回取り扱う賃金生産性とは、人件費がどのくらい付加価値創出につながっているかを評価する生産性指標です。 図1は全産業(金融、保険をのぞく)の賃金生産性と従業員の平均賃金の10年間の推移です。賃金生産性は、2020年のコロナウイルス蔓延にともない経済が停滞し…
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労働者の自己啓発の実施状況
~本人任せではなく企業の支援を~労働者の自己啓発の実施状況
~本人任せではなく企業の支援を~日本企業の能力開発費用の割合が他国に比べて圧倒的に少ない状況です。人的資本経営の潮流の中でも、人材に対してどのように教育を施すかは重要であり、企業が社員の能力開発に積極的に取り組む必要は言うまではないですが、社員各自の自己啓発はどうでしょうか。 労働者(正社員)の自己啓発の実施状況を見ると、この10年以上、自己啓発を実施した人の割合は40%台で推移してい…
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第一次産業労働力の特徴
~危機的状況に打開策はあるか~第一次産業労働力の特徴
~危機的状況に打開策はあるか~戦後経済の成長は産業構造の変化に伴いながら進展し、第一次産業から第二次産業、第三次産業へとシフトしていきましたが、それは就業者構成にも影響を及ぼしました。 戦後まもなくは第一次産業の就業者数が最も多く、高度経済成長を通じて、第一次産業はその割合を大きく低下させ、1960年を過ぎたころから第二次産業、第三次産業が逆転しています。1954年(昭和29年)に「神武景気…
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データから見る製造業の人事課題
~製造業 就業者と有効求人倍率~データから見る製造業の人事課題
~製造業 就業者と有効求人倍率~日本は優れた製造技術によって信頼性の高い製品を生み出し、世界各国から「ものづくり大国」とも言われてきました。日本の製造業は現状どのようなものでしょうか。 ここ数年製造業のGDPは110兆円程度を推移しており、2021年の経済活動別国内総生産(名目)では製造業が最も構成比が高く、次いで卸売・小売業、不動産業となっています。製造業は日本経済を支える大きな産業です。…
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有給休暇は取りやすくなったか
~取得率推移と産業別比較~有給休暇は取りやすくなったか
~取得率推移と産業別比較~年次有給休暇の取得率は低いと言われてきました。労働者の心身のリフレッシュを図ることを目的とした有給休暇ですが、請求することへのためらいから取得率は低調であるとされています。2019年より働き方改革の一環として、年に5日の有給休暇を取得させることが経営者の義務となりました。有給休暇の現状と、労働時間、その課題はどういったものでしょうか。 労働者一人当たりの…
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ICTによる生産性向上
~ICT投資の推移と効果~ICTによる生産性向上
~ICT投資の推移と効果~近年、新しい経済・社会の仕組み、更には新しい生き方、働き方が現れており、それは情報通信技術(ICT)の力無くしては実現しえないものです。情報通信機器を揃え、ソフトウエアを導入したとして、実際の効果どうなのでしょうか。 日本のICTに対する投資の推移を見ると、2007年を100とした指数で見ると、2020年は115となり、投資額わずかな上昇です。コロナウィルスの影響から新た…
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育休取得状況の推移
~仕事と家事を見直すチャンス~育休取得状況の推移
~仕事と家事を見直すチャンス~育児休業(以下育休)とは、育児をする労働者を時間的かつ金銭的に支援する制度です。育休は、男女の雇用機会の均等の実現、少子化への対応などといった社会的責任があり、経営者、人事がその責任を強く認識していく必要があります。 日本の育休取得率は全体として非常に低い水準です。特に男性の育休取得率は他国に比べても著しく低く、女性の育休取得率は85%に対し、男性はわ…