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大矢 哲夫

OHYA TETSUO

パートナー

PROFILE

東京大学工学部卒業。
東京大学工学系大学院修士課程修了。
動力炉・核燃料開発事業団に入社し、新型原子炉開発プロジェクトのプロジェクトマネジメントに従事。
その後、中央クーパス・アンド・ライブランドコンサルティング株式会社でマネージャー、トーマツコンサルティング株式会社でパートナー、朝日アーサーアンダーセン株式会社でパートナーとして戦略、組織・人事コンサルティングを行い、現職。

人事制度に関する悩みに直面している方へ、
人事制度は企業文化の根幹を形成し、従業員のモチベーションと組織のパフォーマンスに直結する重要な要素です。
まずは、御社の現状と将来のビジョンを明確にし、それに基づいて人事制度を見直すことが重要です。
効果的な人事制度は従業員の成長と企業の成長を同時に促進します。
従業員のパフォーマンス評価の公正性と透明性を保ち、キャリアパスの明確化、適切な報酬体系の設定が必要です。また、従業員の意見を聞くことも大切です。彼らの声に耳を傾け、彼らのニーズに対応する制度を構築することが、長期的な組織の成功につながります。
最後に、人事制度は常に変化するビジネス環境に適応しなければなりません。継続的な評価と改善が必要です。時代や市場の動向、社員の変化に応じて柔軟に制度を更新し、企業の持続可能な成長を支えることが求められます。
人事制度の見直しは容易な作業ではありませんが、企業の将来にとって非常に重要なステップです。しっかりと計画を立て、焦らずに取り組んでいただくことをお勧めします。

書籍

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  • 『適正人員・人件費の算定実務』
    中央経済社・共著 (2010.6)

執筆コラム

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なぜホワイトカラーの生産性は上がらないか | その他

なぜホワイトカラーの生産性は上がらないか

企業にとって業務を効率化し、生産性を向上させることは永遠の課題であり、これまでも多くの取り組みがなされてきました。ホワイトカラーの生産性向上については何十年も前から企業の重要な組織テーマとして各企業で様々な試みがなされてきています。その結果は果たしてどうだったでしょうか。 結果を知るとすっかり気落ちしてしまうのですが、実は日本企業におけるホワイトカラーの生産性は先進国の中で最下位なのです。一方でブルーカラーの生産性はその逆でトヨタ生産方式に代表されるように高い生産性を誇っています。実際のところ弊社で引き合いを受ける業務コンサルティングのテーマで最も多いものの一つが管理間接部門の適正人員算定であり、これはとりもなおさず管理間接部門の生産性の低さを経営者が問題視していることの証しでしょう。逆に生産現場における生産性向上についてコンサルティングを依頼されたことは私の経験ではありません。 同じ日本人が働いているのになぜブルーカラーの生産性は高く、ホワイトカラーの生産性は低いのでしょうか。多くのホワイトカラーは大学を卒業しており知力も高いはずなのに、こと業務の生産性に関してはなぜブルーカラーの人々に負けてしまうのでしょうか。これにはもちろん多くの原因が存在するのでしょうが、私が考える一番の原因はやはり年功序列を基軸とした人事システムにあるのではないかと思います。現時点で道行く会社員に「あなたの会社は成果主義に基づく人事制度が導入されていますか」と聞けば、おそらく9割の人からYESという返事が返ってくるでしょう。しかしこれが曲者で、日本企業に導入されている成果主義は同期社員の間に数年の昇格スピードの差をつけることで社員に同期に負けじとする気持ちを持たせ奮い立たせようとするものであり、外資企業に見られるような年下の上司が存在する真の意味での成果主義が導入されている日本企業は少数派なのです。従って多くの日本企業においては年功序列を基軸に成果主義の味付けがしてある人事システムが主流と言えます。 日本企業の人事システムが年功序列でしかも退職率が低い、さらに経済成長の鈍化で高度成長時代のように会社規模が拡大し結果的にポストが増えることもないとなれば当然管理職あるいは管理職への待機人材が余剰となります。周りを見廻せばポストが空くのを待っている先輩社員がたくさん待機している有様では、入社時にはいつかは会社の中で課長になり、部長になり、そして役員になることを夢見ていても、それが見果てぬ夢であることに気付くのに時間はかからないでしょう。その結果社員に生まれるのは、与えられた仕事を無理しないでゆっくりとこなせば良い、いくら頑張っても昇進は無理、問題を起こさないようにマイペースで仕事をこなせば良い、と言った守りの姿勢です。この守りの姿勢こそがホワイトカラーの生産性を落とす最大の原因だと思います。人が守りに入った時、仕事の効率、生産性を上げる、同時に業務の品質、有効性を高めようとする気概も失われます。これがホワイトカラーの生産性を低下させているのです。 こうした状況の時、会社が生産性を上げるべく外部コンサルタントを雇ってトップダウンアプローチでBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)を推進しようとしたら一体何が起こるでしょう。守りに入っている社員はBPRの推進に決して抵抗はしないでしょうが、自ら積極的に業務変革に取り組むこともないでしょう。BPRで与えられた新しい仕事の進め方を当座は守っているでしょうが、やがて問題がありさらに改善すべき点にも気付くはずです。しかし守りに入っている社員は問題を改善しません。その代わり仕事のやり方をBPR以前の元のやり方に戻してしまうでしょう。かくしてBPR活動は失敗し、仕事の進め方もいつのまにか元に戻っていたと言うことになります。 守りに入っているホワイトカラーの社員を生産性向上の動きに持ってゆくには、彼らの意識変革が必要です。それは生産性を向上させ仕事が変わってゆくこと自体が面白いと思わせること、あるいは生産性向上により労働時間が短縮し残業や休日出勤が減少することでより多くの自分の時間が持てるようになり、結果的にワークライフバランスがとれた生活を送れるようになることを理解させることで実現します。要するに守りに入っているホワイトカラーの社員が自ら生産性向上の必要性と価値を理解して動かない限り、生産性向上活動は決して成功しないのです。 これを実現するには会社全体としての取り組みを継続的に粘り強く実施することが求められます。例えば生産性向上に向けた時間管理の仕組みを作り、毎週上司と部下間で業務の無駄がないか確認する、全社キャンペーンを実施する、社長メッセージを定期的に発信する、研修を行う、等のいろいろな施策を組み合わせ、しかも継続的に実施することになります。成果が挙がるにも相当の時間がかかると思いますが、あきらめることなく粘り強い取り組みが求められます。従来からのBPRのようなトップダウンアプローチではなく、本人の意識に訴えるボトムアップアプローチこそがホワイトカラーの生産性を高める有望な手法と言えるのではないでしょうか。

会社と社員の距離 | その他

会社と社員の距離

会社に対する社員の意識が変わったと言われるようになって久しい。高度成長期からバブルの時代まで、社員は終身雇用の枠組みの中で年功序列的な昇進・昇格が約束され、その見返りとして会社に対し忠誠を尽くすことが当然のことであった。会社は安定的な賃金を支給し、社宅を提供し、社内運動会や社員旅行に家族ぐるみで参加するのも当たり前のように行われてきた。その結果、社員は親しみを込めて勤務先を「うちの会社」と呼ぶようになり、これはとりもなおさず「会社と社員の距離」が極めて近かったことを意味する。 ちなみに私が子供の頃、私の父は地方金融機関に勤務しており、まさしく会社と極めて近い距離での生活を送っていた。周りが同じ会社に勤める人ばかりの社宅に住み、運動会、旅行、釣り大会、等々の行事に参加しても同じ会社の関係者ばかりと言った状態であった。しかし、これは決して特別な話ではなく、当時の多くの会社員とその家族が同様の生活を送っており、それに対し何らの違和感も持たなかったのである。 バブル崩壊後、多くの会社で終身雇用や年功序列の仕組みを維持することが困難となり、それまでの会社と社員の関係は変質を余儀なくされた。会社に忠誠を尽くしても、その見返りを会社が与えてくれないと社員が感じ始めたところから「会社と社員の距離」は徐々に遠くなり始めた。社員と上司、社員と社員の関係も、以前は同じ会社と言う運命共同体に勤める同志だったものが会社と雇用契約を結んだ個人同志との関係へと変貌して行った。年功序列的な賃金体系から成果主義的な賃金体系への移行は少数のハイパフォーマーを満足させることはできても、それ以外の多く社員の満足にはつながらなかった。 もちろん、この変化の原因としてはバブル崩壊後の事業環境の激変だけでなく、社会全体の人間関係の変質も大きく影響しているのであろう。会社の懇親会や忘年会と言った従来の価値観からすると大切な社内コミュニケーションの機会も最近の若い社員には敬遠する人が多いと聞く。以前なら先輩社員から多くの経験談や非公式な情報を入手するせっかくのチャンスとばかり、先輩に酒を注いで回るのが若手の常識的な行動だったが、現在の若い社員は世代の異なる先輩社員とは話が合わないと言ってこうした機会を避けたがる傾向にあるらしい。 話は逸れるが、先日、通勤電車に乗っていて面白いことに気付いた。その電車はドアの左右に横向きのシートがあり、ドアとドアの間の車両中央部に4人が向かい合って座れるボックス席が配置された通勤電車である。ドア左右の横向きシートは中央部のボックス席に比べて背もたれが低い上、乗り降りする人も多いので落ち着かないため、以前なら電車に乗って来た人は空席があればまず中央部のボックス席に座ろうとしたものである。しかし現在の若い人は違う。ボックス席に空席があってもそこには座ろうとせず、ドア左右の横向きシートに座ろうとするのである。若い人は体格が良いので足を伸ばせる席が良いのだと言う意見もあるが、私の見解は違う。つまり見知らぬ人と目と目が合ったり、場合によっては見知らぬ人との会話を余儀なくされる可能性があるボックス席を潜在的に回避しているのだと思う。前述の宴会を避ける若い社員の行動と同じで、自分と同じ世代、あるいは話が合う人以外とのコミュニケーションを避けたい意識が現れているのだろう。 少し前のことだがある調査会社が従業員500名以上の企業に勤める会社員に対し、社長や会社に感じる「気持ちの上での距離」に関する調査結果(注)を発表した。それによると社長は火星にいるくらい遠いと回答した社員が2割おり、会社との気持ちの上での距離については半数が「遠い」と回答したとのことである。問題なのは会社との距離が遠いと答えた社員の多くはモチベーションが上がっていないことである。逆に会社との距離を縮めるための施策として最も重要なのは「会社の理念や戦略を認識し、共感できる」こととの結果も出ている。 前述のとおり昨今の経済環境下においてはバブル期以前のように社員の働きに対してポジションや金銭で報いることは難しくなってきている。これをそのまま手をこまねいて見ているのでは「会社と社員の距離」は決して縮まらず、社員のモチベーションは上がらない。だが幸いなことに会社側から積極的なコミュニケーションを社員に働きかけ、社員が「会社の理念や戦略を認識し、共感できる」ようになれば「会社と社員の距離」を縮めることができるのである。また社員への金銭的な報いが難しくとも、会社側が社員のニーズを汲み取り、知恵を絞れば所謂「非金銭的報酬」として社員に報いることも十分可能であろう。金をかけずに「会社と社員の距離」を縮める方法はまだいくらでもあるのである。 (注)出典:社長や会社に感じる「気持ちの上での距離」に関する調査(JTBモチベーションズ)